夜泣きって大変ですよね。どんなにあやしても泣き止んでくれない時には絶望的になってしまいます。
そこで夜泣きの原因として昼の過ごし方について考えてみました。あなたの子は昼間どんなことをして過ごしていますか?大人しくしてくれるのでスマホで遊ばせている方も多いのでは?
スマホはメリットもありますが、デメリットもたくさんあるんです。もしかしてスマホが夜泣きに関係するんでしょうか?今回は、スマホと夜泣きの関係について説明して行きます。
この記事でわかること
- スマホと夜泣きの関係性
- 夜泣きのメカニズム
- スマホの人への影響
目次
スマホの夜泣きへの影響度合い
まず、結論からお伝えします!
影響あり
スマホは脳への刺激が大きいです。
日中の遊びなどで脳への刺激の大きさが夜泣きの原因と考えるならば影響があることが推測されます。
夜泣きの対策
原則として、操作できる状況で赤ちゃんにスマホを渡さないようにしましょう。
赤ちゃんにスマホを操作させるのは子供の脳への刺激が大き過ぎるので避けたいですね
テレビと同じようにしっかり時間を決めて見せるだけならば問題ないです。
夜泣きのメカニズム
ここからは夜泣きのメカニズムを解説して行きます。
夜泣きとは
一般的には平均して生後6ヶ月から13ヶ月くらいに見られるものです。少し長引く子は2歳くらいまで続くこともあります。
生後6ヶ月までは、夜泣いても
- おもつを変えてもらう
- 授乳して空腹を満たされる
- 寝る環境を快適にしてもらう
ことを泣いて意思表示していることが多いので、要求が満たされると泣き止むことが多いです。
この現象は夜泣きとは言いません。
6ヶ月以降にこのような要求を満たしてあげても泣き止まないことを「夜泣き」と言います。
夜泣きの原因
はっきりとした原因はまだ分かっていません。
ただし、下記の2つが原因と推察されています。
- 睡眠サイクルが未完成
- 情緒の制御が未熟
それぞれから推測される原因を説明して行きます。
「睡眠のサイクルが未完成」とは?
赤ちゃんの睡眠サイクルは大人よりも短いです。
そのため、赤ちゃんはしっかり昼寝もしますし本当によく寝ます。逆に自分の睡眠サイクルで起きる時間になれば、夜中でも目が覚めてしまいます。
全く眠くなく目が覚めて刺激が欲しいのに親が寝ているため不安になって泣いてしまう。
これが睡眠サイクルが未完成なことから推測される夜泣きの原因になります。
「情緒の制御が未熟」とは?
赤ちゃんは自己の欲求・欲望・不安を司ると言われる脳(大脳辺縁系)の働きが尋常じゃない勢いで発達している過程にあります。それに対して欲望や不安を制御すると言われる脳(前頭葉)の動きが追いつけない状況にあります。
制御できないままで興奮状態になってしまい寝ても眠りが浅く不安になり泣くしまう。
これが情緒の制御が未熟なことから推測される夜泣きの原因になります。
夜泣きは日本独自の表現?
「夜泣き」は日本独特の表現だそうです。海外では「夜泣き」に相当する言葉がないのです。欧米に「夜泣き」という言葉がないことはご存知の方も多いかも知れませんが、実はお近くのアジア圏にもない「夜泣き」という言葉はないそうです。
海外のママ・パパは赤ちゃんが泣くことに慣れていて、夜泣いても放っておく人も多いそうです。
実際1週間もするとおさまるケースも多いので「夜泣き」のような概念がないのでしょう。
海外の興味深い研究発表
ハーバード大学の進化生物学者から発表された興味深い研究があります。
その研究によると赤ちゃんが何をしても泣き止まないのは生物学的な生存戦略によるものだと言うことです。
つまり、赤ちゃんが泣くのは自分が生存率を高めるために大事な時期にママを独占する本能的なものだそうです。
夜泣きの対策
では、夜泣きに対してどのような対策をしていけば良いのでしょうか?
「睡眠のサイクルが未完成」の場合
次のような対策をして睡眠のサイクルを作ってあげましょう。
- 生活リズムを整え、起きる時間・寝る時間は一定に保つ
- お昼寝は短めにし、夕方はなるべく寝かせないようにする
- 日中に遊びや行動を増やし、適度に疲れさせる
- 寝る前のルーティンを作る
- 光をコントロールし昼寝は明るいところでさせる
「情緒の制御が未熟」の場合
脳の仕組みを理解して次のような対策をして行きましょう。
- スキンシップを増やす
- 子どものことを認めてあげて褒めてあげる回数を増やす
- やりたいことを気が済むまでさせてあげる
- 恐怖や不安に感じそうなことを減らしてあげる
- 興奮しすぎるようなことは極力避ける
スマホが人に及ぼす影響
成人の脳の研究結果によるものですが、スマホが人に及ぼす影響を説明していきます。
依存性が高い
研究では、スマホを使い続けると自己の欲求・欲望・不安を司ると言われる脳(大脳辺縁系)への強い刺激があることがわかってきています。また、欲望や不安を制御すると言われる脳(前頭葉)の制御が効かなくなってしまうそうです。
こういうメカニズムでスマホに刺激を求め続けてしまう状況になり依存していくことになります。
スマホ脳過労
欲望や不安を制御する前頭葉の制御が効かず、働き自体鈍くなるとそこへの血流も減少してしまいます。
その結果機能が衰えが始まり、次のような現象が発生します。
- 記憶力の低下
- 感情のコントロールが効かない
- 意欲の低下
スマホを生み出した面々
スマホなどのデジタル機器を生み出した面々は自分の子供への使用を制限しています。アップルコンピューターの創始者のスティーブ・ジョブズは自分の子供にiPadなどのデジタル機器は与えていなかったそうです。
ジョブズは「デジタル機器は超便利な助っ人だが、子供たちに及ぼす潜在的な害について心配すべきある」と言っています。このような制限はジョブズだけでなくデジタル機器に関わる多くの人が同様のことを言っています。
やむを得ず使用させる時は時間を制限したり徹底的に管理していて、特に夜は絶対に使わせないそうです。
世界保健機関(WHO)のガイドライン
2019年4月24日に世界保健機構(WHO)から子供のスマホ使用時間に関したガイドラインが発表されています。
ガイドラインによると「1歳児は絶対に画面を見せない」ということになっています。さらに、「2歳から4歳の子供には1時間以上画面を見せない」ように記載されています。少なければ少ないほど良いようです。
ゲームのプレイだけでなくテレビやビデオの視聴すら避けた方が良く、絵本などの読み書かせを推奨しています。
スマホが子供に及ぼす影響
脳が出来上がっている大人でも、スマホは脳に影響し依存性を発生させたりスマホ脳過労の状況を引き起こします。まして、脳の発達途中である子供、特に赤ちゃんには制限なしに使用することは非常に危険であることは容易に理解できます。
育児でスマホを使うことはメリットもありますが、赤ちゃんにはやはりスマホを持たせない方が良いです。
まとめ
- 夜泣きはまだ研究が続いている
- 脳の発達に影響しているのは明らか
- スマホは大人でも脳に影響を与える
- スマホを生み出した人はスマホの害を認識している
- WHOのガイドラインでもスマホの使用を制限している
夜泣き世代の赤ちゃんにはスマホを与えるのは控えた方がいいでしょう。
ただ、親は子育て中にスマホを使用することは避けられないこともあると思います。どうしてもやむを得ない時は時間を決めて触らせるようにすると良いと思います。
私たちにとってスマホはとても便利なものですが、赤ちゃんにとっては脳の成長に影響を与える一面も持っていることは肝に銘じておきましょうね。