子育て中は日常的におんぶや抱っこをしますよね。おんぶは子供が大きくなるまでは比較的楽にできると思いますが、抱っこは結構腕に負担が掛かります。抱っこは存分にやってあげたいものですが、抱っこのし過ぎで腕を痛めてしまうママも多いのでは?
腕を痛めてしまっては抱っこだけでなく家事にも影響してしまいます。しっかりケアしたいですね。
今回は、抱っこによって腕の痛みに悩まされている方に役立つ話をしたいと思います。
- 抱っこで腕が痛くなる前の予防策
- 抱っこで腕が痛くなってしまった時の対処法
- 抱っこで腕が痛くなることからの回避法
目次
子供にとって抱っことは?
抱っこの必要性
子供は抱っこされるのが大好きです。赤ちゃんの時に、それまで泣いてグズっていたのに、抱っこしてあげたら泣き止んでくれたと言う経験は多くの方が持っていると思います。
抱っこすると泣き止んでくれる理由は、次の2つが考えられます。
- 信頼できる人とスキンシップを取れたことで安心感を感じた
- 重心の不安定さから来る怖さを解消することができた
①は、イメージしやすいと思います。
②ですが、赤ちゃんの時は重心がへそより高い位置にありるため仰向けに寝ていると不安定さを感じやすいようです。そのため、抱っこしてもらうと安定した感覚になり安心することができます。
ですので、抱っこは子供が安心するためには必要不可欠です。
抱っこのメリット
抱っこのメリットは、次の4つがあげられます。
- 愛情を与えられる
- 泣き止んでくれやすい
- スキンシップによる発達を促す
- 挑戦する気持ちを芽生えさせる
一つずつ見ていきましょう。
愛情を伝えられる
抱っこすることで、子供に愛情を伝えることができます。
何かしらの不安や恐怖を感じて泣くという手段で親に伝え、抱っこしてもらうことで安心感を得ることができます。また、抱っこしてくれる人の鼓動の音を聞くことで安心感を得ることができるようです。
子供は抱っこしてもらうと、これら全てが作用して愛情を感じることができます。
泣き止んでくれやすい
先ほども話しましたが、今まで泣いていたのに抱っこするだけ泣き止んでくれることが多いですよね。
子供が泣いてグズる時は親にも相当なストレスがかかります。早めに抱っこして泣き止んでくれたら、親の負担は減りますよね。
子供が泣く主な意味はこの2つでしょう。
意味 | 何を求めているか? |
お願いを伝える | 言葉でうまく伝えられないため、泣くことでお願いしたいことを伝える |
気持ちを解放する | 泣くことで嫌な感情、我慢していた感情を解き放ち、思い切り涙を流し、周りの人に慰めてもらうと言う一連の過程で、自らの気持ちを癒し、普段の自分を取り戻している |
「お願いを伝える」場合は、お願いが伝わって達成できればすぐに泣き止んでくれます。
一方「気持ちを解放する」場合は、時間が必要です。落ち着いて泣き止むまであやしてあげましょう。
スキンシップによる発達を促す
スキンシップをすることにより様々な心身の発達を促す効果が期待できます。ざっと効果をあげると・・・
- 成長ホルモンの分泌が良くなる
- 消化吸収機能が高まる
- 脳神経の発達が促される
- 機嫌を良くして眠気を催される
スキンシップによる皮膚からの気持ちの良い刺激は、安らぎを与え脳の発達にも良い効果があります。
また、次のようにストレスとは正反対の効果が期待できます。
- 心拍数の低下
- 血圧の低下
- ストレスホルモンの減少
- 皮膚や粘膜の血液循環が良くなる
さらに、体の成長や学習面、社会性を育むなど子供にとっても親にとっても非常に好ましい効果も期待できます。
スキンシップは継続的に取ることが大事で、子供が大きくなって抱っこが難しくなったらハグしてあげるだけでも効果があります。
挑戦の気持ちを芽生えさせる
抱っこすることで子供の挑戦の気持ちを芽生させる効果が期待できます。
これは1歳半過ぎ頃のイヤイヤ期などに見られる自我の目覚めの時期の話なので、前の3つのメリットよりも少し先の話になるかもしれません。
子供は不安や恐怖を感じても、抱っこをしてもらい安心感を得られることで親を信頼するようになります。自分を守ってくれるという信頼関係が確立されることで子供は新しいことへ挑戦する勇気が生まれます。
その挑戦で成功すると成功体験が得られ、失敗しても信頼する親がフォローしてくれるという体験を繰り返すことで更なる挑戦に繋がりって行きます。
『腕が痛く』なってしまうのはなぜか?
抱っこで腕が痛くなってしまう原因は、「抱っこのやり方の問題」と抱っこをする人の「体の状態の問題」の2つが分かれば探っていけると思います。
抱っこのやり方の問題
腕の特定部分を酷使したり同じ姿勢で長時間抱っこをすることが原因になります。
首がすわっていない赤ちゃんの時は、首を手首だけで支えてしまい手首を酷使してしまいます。また、頻繁な授乳などで長時間同じ体勢で抱っこしているとやはり腕への負担が増えてきます。
そういった状態が続くと痛みに繋がって行きます。
体の状態の問題
産後直後の慣れない子育ての勝手が分からない中で、緊張が続き血行が悪くなりがちなのも痛みにつながる原因です。
ママさんの場合、特に子供を産んだ直後は女性ホルモンの分泌が大きく減少してしまいます。そのため、炎症による腫れなどを改善する体の働きが低下している可能性があることも痛みにつながる原因になります。
産後の不眠にお悩みの方はこちらもご覧ください。
『腕が痛く』ならないための予防法
痛くなる原因について2つ挙げました。
体の状態の問題については、日ごろからあなた自身の身体の状態をしっかり観察していち早く異変に気付くことができれば予防できると思います。例えば、リラックスした状態にするよう心がけたり、痛みが残ってしまうような無理はしないなどです。
ですので今回は、「抱っこのやり方の問題」について絞って予防などをお伝えして行きたいと思います。
抱っこのやり方を工夫する
色んな工夫がありますので、一つだけでなく色んな方法を取り入れて下さいね。
- 大きな筋肉を使う
なるべく腕全体の大きな筋肉を使うように心がけましょう。例えば、手首を使って抱っこすると手首の近くは筋肉が少ないためすぐに疲れてしまい、その状態で酷使すると腱鞘炎などになってしまいます。 - 両方の向き抱っこでする
抱っこのしやすい腕ばかりでなく反対側でも意識的に抱っこして腕への負担を分散させてください。子供を密着させて自分の体感に近づけて抱っこするのも楽に抱っこできますよ。 - クッションやタオルをはさむ
クッションやタオルを子供の下において位置を調節できるようにしておくことも工夫のひとつです。位置調整しやすくなりますので無理な姿勢を回避しやすくなりますので腕への負担も軽減できます。
腕の使い方を少し変えるだけで劇的に負担を軽減しますよ。次の動画はすごく参考になります。
お尻を支える側の腕は手のひらで支えず手の甲で支えるようにする。横抱きも縦抱きも同じです。
支える側の腕は、自分の洋服を握ったり、反対側の手で握ったりして、固定するとより負担が軽減します。
道具を使う
抱っこの方法を工夫するだけでは、まだ十分な対策とは言えないかもしれません。今では便利な道具がたくさんありますので道具にも頼りましょう。
抱っこ紐
抱っこ紐は楽に抱っこができる定番のサポートアイテムです。いろいろな機能のものがあり本当に抱っこに負担にならないものも多いですが、脱着が大変なのも確かです。
その中でもシンプルで脱着が楽な抱っこ紐をご紹介します。
引用:楽天
バックルを使用しているので脱着が素早くできるところが良いです。2歳ごろまでのいろいろな抱っこの仕方に対応でき、パパも使うことができます。
引用:Amazon
Tシャツのように着て子供の足を通すだけで装着完了という手軽さです。バックルやマジックテープもない優れものです。
授乳枕
抱っこは授乳のときが一番大変ですよね。
夜間などは添い乳するのも良いと思いますが、授乳枕やサポートクションを使用することで腕の負担を和らげることが可能です。
引用:Amazon
産院でも使われているシリーズで信頼できます。丸洗いも可能なのでミルクなどをこぼしても衛生的に保てます。
腕が痛くなったら
抱っこの仕方を工夫してもどうしても腕が痛くなってしまうこともあります。腕が痛くなってしまったら休ませましょう。抱っこをしないわけにはきません先ほど紹介した道具を使って腕はなるべく休ませましょう。
痛むということは血行が悪くなっていることが想定されます。マッサージやストレッチを取り入れましょう。
痛みがひどい時は、テーピングなどでサポートしながら固定すると緩和することが期待できます。
湿布を貼るのも良いと思います。熱を持っているときは冷湿布で冷やし、熱がなければ、温湿布で温めることで血行促進が期待できます。うまく使い分けましょう。湿布は子供が匂いを気にする場合があるので様子を見ながら使用しましょう。
しばらく様子を見て痛みが引かないようでしたら、病院へ行きましょう。
『腕が痛く』ならないための回避法は?
抱っこについてのメリットは理解できても、抱っこしてあげられないこともあると思います。
親としては、子供に対して抱っこという手段で愛情をかけることでメリットがあるならば、可能な限りやってあげたいですよね。
子育てに愛情をたっぷりかけたいと思う一方で、腕が痛くなってしまうなど体の負担も相当なものになります。特に抱っこは上手く工夫しないと腕を痛めてしまい、他の家事にも影響を及ぼしてしまいかねません。
そこで、そもそも抱っこ自体を回避できたらどうでしょうか?抱っこそのものを常に回避することは不可能だと思います。ただ、赤ちゃんの時の抱っこは、頻繁に行うため1日数回でも回避できれば大きな効果になると思います。
できない時は割り切る
すぐに抱っこしてあやせない時があっても、気にしないと心に決めてしまいましょう。
子供には、いつも愛情を注いでずっと一緒にいたい気持ちはあると思います。ただ、生活していく上では育児以外にもたくさん家事をこなさないといけません。
その中で、あやすなどの子供に対して直接的な行為だけでなく、洗濯など間接的な行為もあります。そのあなたがやる家事全てが愛情のあらわれなのは変わりありません。
違った方法で対処する
抱っこ以外の方法でコミュニケーションを取ってみましょう。
子供に声を掛けるのが良いと思います。その場合は、子供の気持ちに寄り添って目を見ながらの声がけを心がけるのがポイントです。
すぐに抱っこできない時は、赤ちゃんに対してでも今の状況を説明しながら親の声を聞かせてあげてください。その際も子供の体を手でさするなどのスキンシップをしてあげながらすると良いと思います。
身近な人に協力してもらう
一人で抱え込まないで周りを巻き込みましょう。
子育ての中でママやパパの役割はとても大きいですが、たまには親・兄弟など身近な存在に協力してもらいましょう。
協力を求められる親族などが近くにいない時は、地域ごとに色んなサービスがありますので相談してみましょう。子供も親以外に色んな人と接することができます。たくさんの大人と触れ合える経験は、子供にとっても幸せなことだと思います。
新生児育児の上手な息抜きについてはこちらもご覧ください。
まとめ
- 抱っこは子供にとって様々なメリットがある
- 抱っこはできるだけやってあげた方が良い
- 抱っこは腕の痛みにつながりやすい
- 抱っこ以外のやり方もある
子育ては長く続くものです。その中で、親がバテてしまうのが一番ダメなことです。
親が心も体も健康的ならば愛情は自然と注がれると思います。あなたも健康な状態を保ちつつ良いバランスで愛情を注いであげてください。