冬の防寒具といえばダウンジャケット。最近はファストショップでお手頃な価格で買えるようになりました。今や普段着やおしゃれ着として一人数枚持っていますよね。
そんなダウンジャケットですが、お洗濯はどうしていますか?クリーニングに出すものと思っていませんか?
クリーニング代は店によって差があるようですが、高いところだと7000円もするところもあるようです。平均しても2000~3000円と他の服に比べて高いですし、それが家族分となると家計的にはきついですよね。
それにおしゃれ着ならまだしも、子供が普段着ているダウンジャケットをクリーニングに出すのは、なんかもったいない気がしちゃいますよね。
でも、実はダウンジャケットは自宅で洗濯できるんです。
今回は自宅でできるダウンジャケットの洗濯方法と失敗しないコツを紹介したいと思います。
目次
ダウンとは
●ダウン(羽毛)
にわとりのような陸鳥には生えていない、水鳥の胸に生えているとても貴重な羽毛のこと。吸湿発散性に優れているので、軽くて暖かいのが特徴。
●フェザー(羽根)
水鳥の胸以外の部分の羽根。羽軸があるので弾力性があり、中綿として使用したときに型くずれを防ぐことができる。
ダウンの割合が高いほど軽くて暖かいですが、柔らかいので型くずれしやすくなります。ですから、フェザーを加えることで型くずれを防いでいます。ダウンの混紡率が高いほど価格は高くなります。
ダウンは水に弱く水分を含むと保温性がなくなります。水にぬれるとぺちゃんこになって暖かな空気を蓄えることができなくなってしまうんです。ダウンジャケットを自宅で洗濯するときには、ダウンは水に弱いことを念頭にいれて洗濯するようにしてくださいね。
ダウンジャケットの洗濯方法
洗濯する前にまず洗濯表示を確認しましょう。手洗い可・洗濯機可のマークがあれば自宅で洗えます。
下洗い
襟や袖口、ポケットなど結構汚れているものです。特に子供は泥汚れで真っ黒ということもあるので、汚れている部分を下洗いしておきます。
- おしゃれ着用洗剤
- スポンジ
- 水を含ませたスポンジにおしゃれ着用洗剤をつける
- 汚れている部分をスポンジでたたくようにして汚れを落とす
手洗い
ダウンジャケットは基本的には手洗いがベターです。
ダウンジャケットの洗濯で大切なのはスピードです。羽毛が完全にぬれると固まってしまうので、できるだけ手早く洗うようにしましょう 。
- おしゃれ着用洗剤
- 洗濯桶
- ファスナーは閉じる
- 汚れた部分を外側にしてたたむ
- 洗濯桶にダウンジャケットが充分浸るくらいの水or30度以下のぬるま湯を入れる
- おしゃれ着用洗剤を表示通りの分量入れる
- ダウンジャケットをたたんだまま洗濯液に入れ、やさしくそっと押し洗いする
(沈める、浮かせるを20~30回) - 泡切れをよくするため短めに脱水する
- 水を変えて10~20回の押し洗いの要領ですすぐ(すすぎ1回目)
- 短めに脱水する
- もう一度同じようにすすぐ(すすぎ2回目)
- 柔軟剤は2回目のすすぎのときに入れ、全体にいきわたるように沈める、浮かせるを繰り返す
- 短めに脱水する
洗濯機
洗濯機可のマークがあれば洗濯機でも洗濯できます。必ず「手洗い」か「ドライ」モードで洗ってください。
ドラム式洗濯機の方が、浮いてこないので、ダウンジャケットの洗濯には適しています。
タテ型洗濯機を使う場合は、洗濯キャップを使ってダウンジャケットが浮いてこないようにしてくださいね。洗濯キャップがない場合は、ダウンジャケットを洗濯ネットに入れて、バスタオルでくるんで洗濯機に入れてみてください。
- おしゃれ着用洗剤
- 洗濯ネット
- 洗濯キャップorバスタオル
- ダウンジャケットが浸るくらいの水orぬるま湯を洗濯機に入れる
- おしゃれ着用洗剤を表示通りの分量を入れ溶かしておく
- 汚れた部分を表になるようにたたんで、洗濯ネットに入れる
- バスタオルにくるんで水の中に沈める
- 「手洗い」か「ドライ」モードで洗う
- 手早く洗う(スピードが命です!)
- 脱水は1分以内で
ダウンジャケットの乾燥方法
乾燥はダウンジャケットの洗濯工程で最も重要な部分です。乾燥の仕方でふんわり感が決まります。シワや型くずれを防ぐため、脱水後はすぐ干してください。
羽毛は湿気が大敵です。羽毛をほぐして、しっかり乾燥させるのがダウンジャケットをふっくらさせるポイントです。
自然乾燥
- 厚みのあるハンガーにかける
- 羽毛を偏らないように頻繫にほぐす
- 風通しのよい場所で2~3日陰干しし完全に乾かす
干すときは、針金ハンガーではなく、厚みのあるハンガーで干してください。ない場合はハンガーを何本か重ねてタオルをまいて厚みを出すといいですよ。水分を含んだダウンジャケットの重みが分散され、型くずれを防ぐことができます。また、中に空気が通りやすくなり、乾きやすくなります。
水分を含むと羽毛が団子状になるので、軽くたたき羽毛の偏りをを直すように形を整えてください。羽毛が固まったまま乾くとぺちゃんこになってしまいます。干してる途中も何度かたたいて羽毛をほぐしましょう。
厚めのハンガーにかけ羽毛の偏りを直したら、風通しのよい日陰に干します。室内でもいいので2~3日は干して完全に乾かしましょう。
乾燥機
乾燥機を使った方が簡単にふっくらと乾燥できます。乾燥機使用可の表示があるか確認してください。
濡れたまま乾燥機にかけるとダウンが傷みやすいので、自然乾燥させた後に仕上として低温で30分くらい乾燥機に入れます。このとき、テニスボール(3個)を入れるとボールが固まった羽毛をほぐしてくれるので、ふっくら仕上がります。
家に乾燥機がない場合は、コインランドリーを使ってみてください。必ず低温で乾燥機にかけることを忘れないでくださいね。
ダウンジャケットの洗濯失敗例
ダウンジャケットを洗濯したときによくある失敗例とその原因、対処法をご紹介します。
ぺちゃんこになった
ぺちゃんこになるのは、干す時に羽毛をほぐさずに乾かしたためです。羽毛同士がくっついたまま乾いてしまったからです。
対処法
もう一度濡らしてダウンを丁寧にたたいてをほぐし、形を整えて干してください。干している間も時々たたいてほぐします。ダウンは湿気に弱いので完全に乾くまで干してください。低温の乾燥機にかけると効果的です。
においがする
完全に乾いていないと菌が繁殖し、においやカビの原因になります。
対処法
もう一度干し直してください。それでもにおう場合は、もう一度洗ってみてください。
シミができた
すすぎ洗いで汚れや洗剤がとりきれていないと、その汚れがキルティングの縫い目あたりに集まってシミになることがあります。
対処法
もう一度洗い直すことでシミをとることができます。
洗濯中に爆発する
中国ではよく起きているそうです。脱水機が高速回転して羽毛の水分がその遠心力で、防水加工されて通気性のないダウンジャケットの表布を強く押して、爆発してしまうそうです。
対処法
主に二層式洗濯機で起きている事故なので、全自動洗濯機かドラム式洗濯機が主流の日本ではあまり関係ないと思いますが、脱水時間は短くするようにしましょう。
まとめ
- ダウンジャケットの洗濯はスピードが大切。おしゃれ着用洗剤を使い、羽毛がぬれて固まらないうちに素早く洗濯する
- 乾燥はダウンジャケットの洗濯で最も大切な工程。厚みのあるハンガーにかけ、固まった羽毛をほぐしながら風通しのよい日陰でしっかり乾燥させる
- テニスボールと一緒に乾燥機にかけると簡単にふっくら仕上げることができる
- ダウンジャケットの洗濯の失敗はほとんどが乾燥過程が原因
ダウンジャケットの洗濯は思ったより簡単にできると思いませんか?自宅で洗濯すれば家計も助かります。これからは、ぜひ自宅で洗濯してみてくださいね。