毎日の暮らしの中で、掃除は切っても切り離せない家事ですよね。リビングに寝室、キッチンやトイレやお風呂場など、家の中には掃除をしなければならない場所が本当に沢山あります。ですが、あなたの家の掃除プランに「ベランダ」は含まれていますか?
ベランダは家の中にある中で1、2番を争うくらいには後回しにされやすい場所ですが、同時に24時間365日常に様々な要因で汚れやすい場所でもあります。今回はそのベランダの掃除方法やそのコツについて、簡単にご紹介します!
目次
ベランダの掃除はなぜ必要?
「ベランダの掃除」と一言で言ってしまいましたが、「そもそもベランダの掃除って必要なの?」と思われる方もいらっしゃるかもしれません。恥ずかしながら、かく言う私自身がそうでした…。我が家ではベランダは晴れた日に洗濯物を干すくらいで、あまり利用をしているわけでもないですし、何より常に外界と触れ合っている以上常に綺麗な状態を保つこと自体が無理な話だと、そう考えていたからです。
でもそんな私が何故ベランダも掃除が必要であると言えるようになったのか、まずはその理由について考えてみましょう!
洗濯物が汚れてしまう
ベランダは常に外界に面している場所であるため、どうしても風雨にさらされてしまいます。そのため、当然ですが土埃や砂が風に乗ってベランダに蓄積してしまいがちです。鳥などが糞をすることもあり得ます。するとどうなるでしょうか?せっかく洗って干している洗濯物に、風に巻き上げられた土埃や砂がついてしまうリスクがあるんですね。
土埃や砂であれば洗えば落ちますが、糞には様々な病気やアレルギーの原因となる病原菌が潜んでいます。それが洗濯物に付着してしまったら衛生的にもかなり問題があるのです。
それに洗濯は家事の中でも工程が多いものですから、そう何回も同じ作業を繰り返すことになるのは大変ですよね。水道代も、やり直す時間ももったいないです。こういった事態を最小限に抑えるためにもベランダ掃除は必要です。
排水溝が詰まる原因になる
風で飛んでくるのは土埃だけではありません。落ち葉なども風とともに飛ばされてくるものの一つです。またベランダでは洗濯物はもちろん、お布団を干すご家庭も多いかと思います。その際布団や洗濯物から埃や糸くず、さらには人の髪の毛などが落ちることもあります。
この飛んできた落ち葉や埃や糸くずは、ベランダの排水溝を詰まらせる要因になります。排水溝が詰まってしまうと、雨の日に水が流れずベランダが水浸しになったり、集合住宅の場合はお隣の家に流れるなどのトラブルが起きかねません。
私は幸いまだ経験はないのですが、私の友人で隣人が排水溝を詰まらせ、大雨の度に砂や落ち葉、ひどい時は虫の死骸などが流れてくることがありとても不快な思いをしているという話を聞きました。(そしてこの話を聞いてから、ベランダ掃除の必要性を痛感したのでした…)自分たちが原因で近隣とのトラブルが起きないためにも、ベランダ掃除は必要なんですね。
ベランダ掃除の注意点
ベランダの掃除の際、具体的には一体どのようなことに注意が必要なのでしょうか?(前置きが長くなってしまって申し訳ありませんが、これも大事なポイントです。掃除方法についてはもう少々お待ちください!)
一軒家のご家庭であればあまり関係はないかもしれませんが、マンションなどの集合住宅の場合ベランダは近隣のご家庭との「共用部分」です。お部屋の位置によっては避難経路として設定されていることもあり、「自分の家の一部だから自己流で掃除」は通用しません。むしろ、部屋の中の掃除以上に近隣のご家庭への配慮が必要です。
また、一般的には集合住宅では大量の水を流すことは禁止されているところが多いです。中には防水加工がされていない物件も存在しているため、最悪の場合水漏れなどのトラブルにつながるケースもあります。掃除をする前には必ずお住いの住宅でベランダの掃除についての規定があるかを確認しましょう!
- 掃除の前にはお住いの住宅での「利用規定」を確認したか
- 両隣、下の階のご家庭で洗濯物や布団を干しているかどうか
- 洗濯物のほか、近隣のご家庭でベランダに物を置いているか
- 掃除に水を使用しても問題ないか
- 水を流した際、排水溝を詰まらせるようなゴミの有無(事前に取り除く必要があります)
ベランダの掃除方法
前置きが少し長くなってしまいましたが、お待ちかね!次に今回の本題である、ベランダの掃除方法についてご紹介します。
ベランダ掃除日和とは?
ベランダ掃除には、向いている日と向いていない日があります。
①天気のいい晴れた日
②曇りや小雨の日
③大雨の日
④風の強い日
のどれでしょうか?冷静に考えて③と④はまず違いますよね(笑)では①の天気のいい晴れた日でしょうか?実は、これも違うんです。なんと、意外かもしれませんが②の曇りや小雨の日が一番最適なんですね。
天気のいい晴れた日は大気中にゴミや埃が漂っているため、これらのゴミが風に乗って掃除をしているベランダに集まりやすいと言われています。せっかく掃除をしているのに、掃除をしたそばからゴミが溜まってしまうのは効率的ではありませんよね。反面、曇りや雨の日は湿度が高く空気中のゴミや埃が舞い上がりにくいので、ベランダ掃除には最適と言われています。さらに小雨の日であれば、雨の水を吸うので晴れの日よりも落ちやすいため、ベランダ掃除には曇りや小雨の日が向いているんです。
ベランダにはどんな汚れがある?
「ベランダ掃除」と一言で言ってしまっていますが、ベランダにたまる汚れは大きく分けて5つの種類があります。汚れの種類別に掃除方法も変わりますので、まずはその汚れの特徴を理解しておきましょう。
1. 砂埃・土埃
ベランダの汚れの中で多分一番イメージしやすいであろう汚れの代表格が、砂埃と土埃。これらは風にのって飛んでくるタイプの汚れですね。もしご家庭でガーデニングをされている場合は、水やりや植木鉢の土の乾燥で土が飛んだり流れ落ちることがあり、これらもベランダの汚れにもなります。埃や砂がメインのため汚れ自体が細かく、単純にホウキで掃き取りにくいという特徴があります。
2. 繊維くずや髪の毛など
ベランダには洗濯物や布団を干す事も多いため、これらの繊維から糸くずや埃がベランダに落ちることがあります。特に布団は洗い流せないため、干す際に布団を叩けばその埃や布団についた糸くずや髪の毛がベランダに汚れとして蓄積されてしまうのです。これらも比較的細かい汚れに分類されます。
3. 排気ガスによる汚れ
ベランダでお布団などを干す前に、事前準備として濡れ雑巾で手すりを吹くと黒い汚れがつくことがあります。この黒い汚れは排気ガスによる汚れです。ベランダが交通量の多い道路に面しているご家庭ではもちろんですが、あまり交通量がない場合でも多少なりとも排気ガスの油はベランダに付着しています。厄介なのは、排気ガスの汚れは油を含んでいるため、時間がたてばたつほどに、汚れが落としにくなります。
4. 鳥の糞
ベランダは常に家の外側にあるため、鳥が糞をしていることがあります。先ほど軽くお話ししたように、鳥の糞には様々な病原菌が潜んでいる上に、固まるとなかなか落とせない汚れです。特に鳩は同じ場所に糞を繰り返す習性があるため、放置していると2度3度と被害が出る可能性があります。
汚れの種類で対処!掃除方法のいろは
では汚れ別に、どのように掃除をすればいいのでしょうか?先ほどご紹介したグループ別に対処方法についてご紹介します。
1. 砂埃・土埃は新聞紙を活用するべし!
- ホウキとちりとり
- 濡らした新聞紙
- 最初に、ホウキとちりとりを使って枯葉などの大きめのゴミを掃きだします。ここで全ての砂や埃を掃き出せなくてもOKです。
- 準備した濡らした新聞紙をちぎってベランダの床に撒き、その新聞紙をホウキで掃き取る。
- ちりとりで新聞紙を回収し、ゴミ箱に捨てる
工程としては以上です!砂や埃は細かい汚れなので、どうしてもホウキで全てを掃き取ることは難しいです。ですが、濡らした新聞紙を床に撒くことで砂や埃を吸着してくれるので、ホウキで掃ききれなかった細かいゴミもこの方法を使うと簡単に集めることができます。
この新聞紙の掃除方法は掃除機のような騒音を気にする必要もなく、同時に必要最低限の水分で掃除ができるので、左右や下の階の方に大きな迷惑をかける事もなく掃除ができるのでオススメです。
新聞を取っていないご家庭であればキッチンペーパーで代用したり、クイックルワイパーで直接拭き取ってしまうという手もあります。
2. 繊維くずや髪の毛も新聞紙で対処
繊維くずや髪の毛などの細かいゴミは、土埃などの掃除方法と同様に新聞紙を活用すれば簡単に掃除ができます!詳細はすでにご紹介したとおりですので、ここでは割愛しますね。
3. 排気ガスの汚れ
- 雑巾
- バケツ
- キッチンペーパー
- 重曹水
重曹水の作り方
霧吹きなどのスプレーボトルに40〜50℃のぬるま湯を100mlと重曹を小さじ1杯を入れ、よく振って溶かすせば完成!
- 予め作っておいた重曹水を手すりに吹きかけ、5分ほど置く
- キッチンペーパーで汚れを拭き取る
- 濡らした雑巾で水拭きする
基本的に車の排気ガスは油性の汚れのため、アルカリ性の洗剤を使用すると油分を分解しやすく、効果的に掃除をすることができます。重曹水の代わりに住宅用の中性洗剤を使用してもいいのですが、洗剤を使用すると後で水で洗す際に水と一緒に泡が両隣のベランダに流れてしまうリスクもありますし、環境にもあまりよくありません。重曹は100円ショップなどで安価で入手でき、室内の掃除でも活躍するので、重曹水での掃除を個人的にはオススメしています。
4. 鳥の糞には最大限の注意を払おう
- 使い捨てタイプのゴム手袋
- 使い捨てマスク
- キッチンペーパー、雑巾、新聞紙
- ぬるま湯
- ゴミ袋
- 消毒用エタノール
- 用意した使い捨てができるゴム手袋とマスクを着用する
- 糞のある部分に新聞紙やキッチンペーパーをのせ、ぬるま湯をかけ湿らせる
- 糞が柔らかくなったら、載せている新聞紙ごと拭き取る
- 糞のあった場所を消毒用エタノールで消毒する
- 消毒後、1〜3の工程をもう一度繰り返す
- ゴミを処分する。
くどいようですが、鳥の糞には様々な病原菌があり、使用した道具を使い回すと菌が付着し感染する危険性があります。
絶対に使い回しをせず、掃除の度ごとに処分してください。
鳥の糞はその衛生上のリスクがあるため、どうしても準備する道具や工程が多くなります。面倒臭がらず、直接手で触ったり、道具を使い回さないよう注意してくださいね。正直なところいつ糞の被害が出るかは鳥たちにしかわからないのが難点ですが、なるべく見つけたら後回しにせず、すぐに対処してください。それが2度目3度目の被害を防ぐ予防にもなりますよ!
ベランダ掃除のコツ
それでは最後に、ベランダ掃除のコツについてご紹介しましょう!
ベランダ掃除は一気にやらない
いくら掃除方法がシンプルであったとしても、それでも時間を割いて掃除をするのは億劫なものです。それが、ただでさえ気分が落ち込みがちな曇りや雨の日に外履きを履いて外で作業をするとなれば尚更ですよね。だったら、全てを1日でやらなければいいのです。
例えば今日は床掃除をして後日手摺の掃除をしよう!といった風に日を分けてしまえば、1回にかかる掃除の時間は短縮されて、精神的にも体力的にも負担が減ります。或いは汚れやすい場所を念入りに掃除し、それ以外の場所は軽い掃除にとどめてしまうという方法もあります。
程よく手を抜いた時間はあなたの時間です。私もむしろそのために、家事を程よくサボって自分のリラックスタイムや趣味にかける時間を作っているのです。全てを1回で完璧にやろうと思わず、家事を無理なく習慣にできるように心がけてください!
プロに任せるなら
どうしても忙しい時、頑張れない時はプロに任せてしまうというのも方法の1つです。とは言え業者は金がかかります。なので際限なく業者に頼るのではなく、半年に1回といった風に要所要所で使い、それ以外の部分は自分で掃除するようにしましょう。
料金の相場は10平米あたり10,000~20,000円程度です。選ぶポイントは料金体系がしっかりしていてオプション料金などの追加費用が発生する基準が明確であることが第一です。また、口コミなどで評判のいい業者を選ぶとより安心です。
忙しくてベランダ掃除なんて手が回らない!という方は1度検討してみてもいいかもしれませんよ。
まとめ
今回はベランダの掃除の方法とコツについてご紹介しました。
- ベランダの汚れを放置していると、洗濯物や近隣とのトラブルにつながることがある。
- ベランダ掃除の前には、必ず利用規約や左右、下のご家庭の状況を確認する。
- 土埃や砂埃、繊維くずは湿った新聞紙を使って対処する。
- 排気ガス汚れには重曹水を活用する。
- 鳥の糞には病原菌が潜んでいるので、細心の注意を払って対処する。
- ベランダ掃除を続けるコツは、一回の掃除で全てをやろうとしないこと
ベランダは室内の掃除に比べ、どうしても後回しになりがちです。とは言え常に外に面しているということは、それだけ汚れやすく、また近隣からも見られる場所でもあります。あなたのライフスタイルに合わせて、無理のない形でベランダ掃除にも取り組んでみてはいかがでしょうか?晴れた日に掃除したベランダを見たら、意外と気分も晴れやかになるかもしれません。