ビジネスパーソンにとって、身だしなみは最も気を配りたいもの。ピシッと決まったスーツを着ているだけで、気が引き締まりますよね。
でも毎日着ていると動き回ってスーツもシャツもシワくちゃ…特にスラックスの折り目(センタークリース・センタープレスとも呼ばれます)は乱れが目立ちやすく手入れも面倒。毎日アイロン掛けをしたいけど忙しくてなかなか手が回らないなんて方も多いのではないでしょうか。
そこで今回は簡単にできるスラックスのシワ取り・シワ予防法をご紹介したいと思います。
センタークリースはなぜ消えてしまうのか?
スラックスのセンタークリースは、着ているだけでも少しずつ消えてしまいます。
私も外回り営業をしていた頃、パンツスーツをクリーニングに出しても1日履いただけで折り目が薄くなり、残念な思いをしたことが何回もありました。本当に嫌になりますよね…
なぜすぐに消えてしまうかというと、多くのスーツに使われている素材のウール生地は吸水性に優れており、体から出た汗を吸収してしまうからです。
また、スーツは1度着ると3日間ほどは水分が抜けきらないため、ある程度着回しができる数を持っておかないといけないとも言えます。ですがスーツもそう安くはないですから何着も購入するのは難しいですよね。
できるだけ手間をかけず、ピシッとスーツを着こなせたら毎日気持ちよく過ごしたい!!
そんなあなたのために、クリーニング店で行われる「折り目加工」の3つの種類についてご紹介していきます。素材によって加工できる方法が異なりますので、よく読んでお試しくださいね。
クリーニング店で出来る!シワ予防法3つ
基本的に、センタークリースを綺麗に維持するためにはクリーニング店で加工をしてもらうのが1番確実な方法です。仕上がりの綺麗さはもちろん、持ちも自己流とは段違いです。
費用もそこまで高くはなりませんので、ご自分のスーツの素材に合わせた加工をしてもらいましょう。
では、3つの方法をご紹介します。
プレス加工
まず1つ目はプレス加工です。
家庭でアイロン掛けを行うのと同じ原理で、熱を加えることで折り目をつける方法となります。市販のズボンプレッサーもこの原理が使われています。
自宅でスチームアイロンを使用したり、霧吹きを使って綺麗な仕上がりを目指すことは出来ますが、どちらもすぐにまた折り目が薄れてしまいます。私も大切な仕事のために気合を入れてアイロンを掛けていったのに、急な雨に降られて台無し…なんて経験もありました。
もし、急に雨に降られても折り目が崩れない方法があったら理想的ですよね!
走り回ろうが、飛び回ろうが、ずぶ濡れになろうが気にする必要がなければ、外回り営業にとってこんなに幸せなことはない…というのは言いすぎでしょうか。(笑)
そんな願いをかなえてくれるのが、以下の2つの方法です。
リントラク加工
次にリントラク加工です。
リントラク加工とは、スラックスの折り目の裏部分に専用の樹脂を塗布する加工法です。こちらの加工は綿や麻、合成繊維などウール以外の素材にも効果を発揮します。
ただし、ストレッチの効いた素材や薄い素材には使用できませんのでクリーニング店での確認をお忘れなく。
また、効果の持続期間は約1シーズンと言われていますので、年4回加工を行えば良いということになります。費用は1回1,000円程なので年間約4,000円というところですね。
着用回数が少なければより長持ちしますし、忙しいビジネスパーソンにとっては魅力的ですね。
シロセット加工
最後はシロセット加工です。
一方こちらは髪の毛のパーマの技術を応用して出来た加工法で、シロセット加工液を生地に塗布することで化学反応を起こさせるものです。効果の持続期間はこちらも約1シーズンです。
しかし、リントラク加工と違いウール素材には優れた効果を発揮しますが、それ以外の素材にはあまり効果がありません。
雨などで濡れると一時的に折り目が薄くなりますが、たっぷり霧吹きしてハンガーに吊るしておけば復活します。
基本的に、リントラク加工とシロセット加工は衣類の素材によって分けると良いでしょう。どちらも効果持続期間、費用共にそれほど大きな違いはありません。
クリーニング店では、プレス加工・リントラク加工・シロセット加工は全て「折り目加工」という名称で統一されていることがほとんどです。なんだか耳馴染みがないのも無理はないですね。
一度近くのクリーニング店で相談されてみるのをオススメします。
日常で気を付けるポイントは?
せっかくクリーニング店で加工をしてもらったら、少しでも長持ちさせたいですね。基本的に、センタークリースの天敵はズバリ「水分」です。
冒頭でも述べましたが、人の汗や雨などで濡れるとへたってしまいます。着用後は風通しの良い場所で陰干しするというのが理想的なケアの仕方です。
また、干す際はクリップハンガーを使用し、なるべく型崩れを起こさないようにしましょう。最近は100円ショップでも販売されており、手軽にゲットできます。私もいくつも持っていましたし、基本的に毎日吊るすようにしていました。
飲み会で疲れ切って脱ぎっぱなし…ということもありましたが。(笑)
さらに、ズボンプレッサーを使用するのも1つの手です。
最近は種類が豊富に展開されており、低温処理で生地を傷めにくいものや、高温で除菌処理もしてくれる機能的なものも販売されています。緊急でもう少し折り目をしっかりつけたい時などは活躍してくれるでしょう。
ただ、ズボンプレッサーは折り目がズレてしまうと悲惨なことになりますので気をつけましょうね。
以上、「日常的にはクリップハンガーにしっかり吊るして保管、1シーズンに1回はクリーニング店で折り目加工(リントラク加工かシロセット加工)を行う。」というのが最も確実な方法とわかります。
まとめ
- センタークリースは着ているだけで消えてしまうもの
- クリーニング店で「リントラク加工」「シロセット加工」をしてもらうのがオススメ
- より長持ちさせるためには1回着たら風通しの良い場所で陰干しをすること
年4回はプロにお任せ。着るたびにハンガーに掛けてケアしましょう。どれだけ走り回っても、ずぶ濡れになっても、あなたのスーツはいつでも万全の戦闘態勢ですね!
そして今までアイロン掛けに使っていた10分間を、ぜひご夫婦やお子さんとゆっくり過ごす時間に使ってください。家族の絆も深まり、仕事の印象もUP!良いこと尽くしですね。
また、ご紹介した加工法はスラックスだけでなく制服など他の衣類にも適用できますよ。ぜひお近くのクリーニング店で一度相談してみてください。
コメントを残す