あなたは重曹と言われてどのような用途を思い浮かべますか?食用?それとも掃除用でしょうか?実は重曹は薬品用や工業用もあるんですよ。
また重曹は近年、クエン酸やセスキ炭酸ソーダと同様に、身体にも環境にも優しい掃除方法として注目されていますよね。そういう意味では重曹は掃除用と思っている方も多いのではないでしょうか。
この重曹の働きを知ることでもっと掃除の幅が広がりますよ!
目次
トイレの汚れの原因とは?
では、トイレにどのような汚れがあるのでしょうか?汚れ別に原因をご紹介します。
黒ずみ
トイレの汚れの代表とも言えるのが『黒ずみ』ではないでしょうか?便器の中で黒い輪ができている『さぼったリング』こそが黒ずみです。
また他には、便器のふち裏、タンクの内部、壁や床あたりで見かける汚れです。この黒ずみは黒カビとホコリが原因で発生します。さらに黒カビは厄介なことに根があるため、長年放置されてしまった場合は、根気強く掃除をする必要があります。
黒ずみ自体の成分は酸性のため、重曹のアルカリ性を利用することが可能です!
黄ばみ
トイレ掃除と言えば、便器を掃除することに注目しがちです。しかし、トイレの『黄ばみ』は尿や尿石が原因で発生します。尿は必ず飛び散るため、そのまま放置しておくと大変なことになりますよ。特に男性がいるご家庭は注意したいところですね。また尿に含まれるアンモニアはにおいの原因にもなります。床や壁にも注目して掃除する必要がありますね。
尿石や水垢
尿石や水垢もトイレの厄介な汚れの1つですね。尿石の主な成分はカルシウムでできており、こびりつくと硬くなり、掃除には難敵になります。尿石や水垢はアルカリ性の汚れになるため、クエン酸を使うことが効率的と言えます。
クエン酸を用いた掃除方法については超簡単!トイレ掃除はクエン酸を使ってキレイをキープしよう!をどうぞ。
重曹とは?
重曹の基礎知識
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重曹は別名『炭酸水素ナトリウム』と呼ばれます。食塩水に二酸化炭素を加えると出来上がりますよ!理科の授業で聞いたことがあるような気がする方も多いのではないでしょうか?元々人の体にある物質です。これこそが、環境にも身体にも優しい洗剤と呼ばれる理由ですね。また重曹の成分は3つに分けることができます。
- 弱アルカリ性
酸性の汚れ臭いに効果的です。 - 発泡性
汚れを浮かして剥がし落とす働きがあります。 - 水に溶けにくい
汚れにつけて擦ると、クレンザーの働きをしてくれます。
食用と掃除用の違い
先に少し触れましたが、重曹には食用と掃除用があります。料理に使うもので聞き馴染みがあるのは、『ベーキングパウダー』ではないでしょうか?厳密には、重曹を主成分に作られているふくらし粉のため重曹とは異なります。あくまでイメージしていただければ大丈夫です!
まず食用の重曹は口に入れるもののため、製造過程において安全面・衛生面が徹底されています。さらにきめ細かい仕上がりで不純物も配合されていないのが特徴です。一方で、掃除用の重曹はより汚れが取れるように他の添加物を加えてあることが多いです。またキメが荒く、食用ではないため安全性が低いのが特徴です。
食用のみを準備しておくと安心!
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『食用と掃除用どちらも買ったはいいけど、管理がとても大変』そんな方もいるのではないでしょうか?『掃除用を多少口にしてしまった』といって健康上すぐにどうにかなるわけではありませんが、安心して使いたいですよね。
そんな方へオススメなのは、『食用の重曹のみ』を準備しておくことです!料理にも、掃除にも使えるなんて安心で、お得な気分になれますよね!
重曹がトイレ掃除に役立つ理由
重曹の成分を3点ご紹介しましたが、その成分がどのようにトイレ掃除に効果を発揮するかをご紹介します。
黒ずみ汚れを退治する
トイレの黒ずみ汚れの原因である黒カビは酸性のため、弱アルカリ性の重曹が効果を発揮します。また、トイレは目に見えない雑菌が繁殖しやすい場所でもありますね。重曹を使うことで菌の発生を抑える効果も期待できます。
消臭効果がある
重曹には消臭効果があります。トイレの臭いは便器だけでなく、実は壁や床の汚れからも発生しています。重曹には、悪臭の原因となる物質を分解する働きがあるため空間の消臭にも使うことができますよ。
傷をつけずに磨ける
重曹は粒子が細かい性質を持っています。そのため汚れを研磨して取り除くことができるので、便器を傷つけることなく磨くことができます。また水に溶けにくい性質からクレンザーの役割も兼ね備えています。便器に傷がついてしまうと、傷に汚れがたまりやすくなります。重曹の効果で便器を守ることができれば、今後のお手入れもしやすくなりますね。
重曹を用いたトイレ掃除の方法
重曹スプレーを使用する
手作りの重曹スプレーを使用する場合
重曹スプレーを使用して掃除する箇所は主に、便器、便座、壁や床になります。
トイレ掃除を始める前に重曹スプレーを用意していきましょう。
- 重曹
- 計量カップ
- 計量スプーン
- スプレーボトル
- 計量カップにぬるま湯200ml、重曹小さじ2杯を混ぜ合わせる
- よくかき混ぜて、重曹の粉末が溶けているかを確認する
- 最後にスプレーボトルに入れ替えれば完成
- 便器内へ重曹スプレーをまんべんなく、振りかける
- 数分放置させる ※汚れを浮かせるためです。
- 簡単にブラシでこすって水で流す
- 便座など水で流さないところはトイレットペーパーで拭き取る
- 壁や床も同様にスプレーを振りかけ、数分放置した後、トイレットペーパーで拭き取る
掃除方法は非常に簡単ですが、これだと汚れがまだ残っている、そんなこともあるかもしれません。そんなときはトイレットペーパーに重曹スプレーをたっぷり含んだものをラップ状にしてしばらく放置してみてください。数時間放置したのちに、トイレットペーパーで拭き取れば、キレイに落ちますよ。
市販の重曹スプレーを使用する場合
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簡単に作ることのできる重曹スプレーですが、少しでも手間を省きたい!楽したい!そんな方へ朗報なのが、『市販の重曹スプレー』です。ドラックストアはもちろん、100円ショップでも見かけることが出来る商品なのでコスト面も安心して使えそうですね。
重曹をそのまま使用する
重曹をそのまま使用して掃除する場所は、タンクと便器です。
ほったらかし、つけ置き掃除
準備するものはたったこれだけです!掃除方法をタンク、便器ごとにご紹介しますね。
- タンクのフタを開ける
- タンクの中に重曹1カップを入れる
- 一晩、あるいは6時間ほど放置する
- 使用前に水を流せば完了
- 便器の中に重曹1カップを入れる
- 一晩、あるいは6時間ほど放置する
- 使用前に水を流せば完了
タンクも便器も掃除工程は全く一緒ですね。つけ置きして、ほったらかしにしておくだけなので、手間は全くかかりません!唯一気をつける点があるとすれば、家族がトイレを使わない時間を見極めることですね。
消臭剤として使う
重曹には消臭効果があるため、手作りの消臭剤を作ることができます。
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- 重曹
- 口の広い容器
- アロマオイル(必要に応じて)
- 口の広い容器にたっぷり重曹を入れる
- アロマオイルを2滴ほど加えれば完成です。
重曹は空気に触れる部分が大きいほど、消臭効果が期待できます。アロマオイルはリラックス効果を期待したい方などは加えてみるといいかもしれないですね!必ず入れなくても、消臭効果は重曹だけでも期待できますので、安心してください。
重曹を用いたトイレ掃除の頻度
重曹スプレー、重曹そのものを利用した掃除方法をご紹介してきました。それぞれの掃除頻度についてもご紹介しておきたいと思います。毎日、週1、月1の3パターンに分けてみました。
毎日掃除
毎日掃除したい場所は便器内外です。やはり毎日使う場所であり、使用頻度が最も高い場所ですよね。トイレ使用後、1日1回は重曹スプレーを振りかけて流す、トイレットペーパーで拭き取りたい場所です。毎日を習慣にすることで、常にキレイなトイレが使えると思うとやる気がわきませんか?
週1掃除
週1回掃除したい場所は、壁や床です。便器に比べれば汚れはつきにくいかもしれませんが、それでも知らず知らずに汚れは飛び散り、蓄積されています。重曹スプレーを振りかけて、トイレットペーパー、あるいは雑巾で拭き掃除を行うと効果的ですね。
月1掃除
月1回の掃除したい場所はタンクの内部です。先ほどのタンク内部の掃除を月1回行うことで、タンク内の汚れを予防する効果と期待できますよ。あわせて、便器内のつけおきも出来るといいですね。
トイレ掃除の習慣については1日1分だけ!トイレ掃除を毎日続ける習慣を身につける方法も一読んでみてくださいね。
まとめ
- トイレの汚れは黒ずみ、黄ばみ、尿石や水垢
- 重曹は酸性の汚れや臭いに効果がある
- 重曹は掃除用、食用がある
- トイレ掃除には重曹スプレー、重曹のつけおきが利用できる
- 重曹はトイレの消臭剤になる
重曹を用いたトイレ掃除の方法についてご紹介してきました。重曹のメリットを上手くいかして、エコなトイレ掃除ができると、掃除をすることも楽しくなりそうではないでしょうか?少しでもご家庭のトイレ掃除の助けになることができれば幸いです。