いつもの椅子に座ってニコニコしながらお手製のハンバーグを頬張る子供を見ながら私は思うのです。『ああ、この後はあの悪魔が待ち構えているのだ・・・』
美味しいご飯に多く含まれるのは、塩分・糖分・油分だそうです。そしてこの中で特に厄介なのが油分です。摂りすぎると身についてダイエットの邪魔をするし、こぼすと床がテカるし、何より食器洗いが大変です!!
今日は特に気合を入れてハンバーグなんて作っちゃったもんだから、ボウルもフライパンもフライ返しもみんな油でギトギトになってしまいました。こうなるのがわかっていたのに手間暇惜しまずハンバーグなんか作ったのは、子供に作って欲しいとねだられたからです。(本当は私が食べたかったからです!)
今回は食後の悪魔、食器洗いの苦手克服についてのお話します。
目次
苦手克服
食器洗いが苦手になる原因
私は、他の家事は割と平気なのにどうも食器洗いが苦手なんです。でも毎日ご飯を食べるから、その都度洗い物が出るし、洗うのが嫌だからと言って毎回使い捨ての紙皿や割り箸を使うわけにもいきませんので嫌でもやらなくてはいけません。
苦手を克服するには、まず苦手な理由を把握しなければなりません。なぜ食器洗いが苦手なのか・・・?私の場合は滑りが残ったり、こびり付いた汚れがうまくとれないことがあるからです。
例えばホカホカご飯を食べた後の茶碗は、乾燥すると米粒のカスがこびりつきます。水に何分か浸しておいてからスポンジに洗剤をつけてゴシゴシ洗っているのに、なかなかこびりつきがとれません。
カレーを作った後の鍋は、いくら水につけて流しても、スポンジは黄色くなるしヌルヌルするし、何よりなかなかカレーの匂いが取れません。
ブロッコリーを茹でた後は、ザルに移してそれを冷やすとザルの目にブロッコリーの蕾が挟まってなかなか取れません。蛇口を捻って水量を増やしてもうまい具合に挟まった蕾は流れ出ることなく目に居座り続けます。
ゼリーを作った器には、ゼラチンがしっかり固まってしまい、暖かいお湯で溶かそうにも思う様にいきません。スポンジで擦っても剥がれる様子はなく、諦めてしばらくお湯につけたままにするのです。
と、挙げ始めるとキリがありません。
コツを掴む
苦手を克服するにはいくつか挙げられます。「ひたすらやり続けて慣れる」「苦手なことを終えたらご褒美を用意する」「気が紛れる様にテレビで好きな映画やドラマを見ながら作業する」などなど・・・。
私が主人に教わって、苦手を克服できたのは「コツを掴む」というものでした。食器洗いはなかなか汚れが落ちず、そうこうしているうちに手も荒れたりして何も面白くない、そんな私の様子を見かねて教えてくれました。
食器はそれぞれの汚れ方に合う落とし方が存在します。それをしっかり実践してやれば、意外と簡単に汚れなんてものは落ちるのがわかりました。
そのためには、それぞれの汚れの原因と成分を理解しなければなりません。それこそが『食器洗いのコツ』なのです。
汚れ方によって変わる食器の取り扱い方法
さて、汚れた食器を流し台へ入れました。ここで一番最初にすべきことは『何の汚れかを確認する』ことです。
油汚れ
今日の夕飯はハンバーグだったのでこの食器に付着しているのは『油汚れ』です。これはなかなか手強い汚れです。油分でベタベタ、ギトギトしています。汚れが残ったまま片付けてしまうと周りの食器や食器棚にもベタベタが移りますし、匂いも酷く残ってしまいます。
そんな油汚れ、あなたは最初にどう対処していますか?
このテレビでも話題の泡タイプの洗剤を使うだけです。手順はとても簡単です。
- 水につける前に洗剤を食器に直接吹きかける
こうすると、水で洗剤が薄まらずにしっかり油分を吸着してくれます。 - 5分ほど置く
- 水で流す
指で擦って洗剤をさらになじませてから水で洗い流します。 - スポンジで洗う
油分が落ちやすくなっていますので、スポンジで軽く擦るだけできれいになるでしょう。
これでも匂いが残ってしまう場合は、もう一度食器に洗剤を吹きかけて、さらに5分置いてみましょう。
油のギトギトを洗剤が吸着してくれれば、なかなか落ちない油分にイライラしながらスポンジで擦る必要もなくなりますよ。
でんぷん質の汚れ
ハンバーグの主食にパンを添えるご家庭もあると思いますが、我が家では白米を添えています。白米やじゃがいもなどには澱粉が多く含まれており、乾燥すると白い膜が張ります。
この澱粉の汚れも落とす時に一工夫するとツルンときれいに取れるんです。
澱粉は基本的に水で溶かすことができます。
水に浸してから少し指でなぞるだけで簡単にきれいになりますよ。
固まってしまってまるで食器の一部の様にこびり付いてしまった場合は、ぬるま湯につけてふやかすのが効果的です。時間をおいておくと、澱粉が少しずつふやけてきてぽろっと剥がれてくれます。
カレーの汚れ
私が苦手な食器洗いのトップ3にカレーを作った後の鍋がランクインしています。なぜなら、野菜やお肉などいろんな食材が入っている上、カレー独特なあの匂いがスポンジに付着してしまうからです。
あの匂いが美味しさの秘訣なんですけど、落とすとなるとかなりの強敵です。匂いが残らないとうたっている洗剤を選んでも、いくら洗剤をつけてあわ泡立てても、落ちないものは落ちないんです。
一番簡単な方法は
- 鍋が冷めたら洗剤や水で濡らす前にキッチンペーパーなどで予めカレーを拭き取る
カレーは油分が含まれているため、濡らすとルウがのびてしまい、落ちにくくなってしまいます。 - 洗剤をつけて5分ほど置く
- 手で擦り落とす
スポンジを使わずまず素手で擦り落としましょう。大雑把で大丈夫です。
- もう一度洗剤をつけて通常通り洗う
こんどはスポンジで擦り落としてください。匂いが移りにくく、汚れも落ちやすくなっているはずです。
ざっとこのような流れになります。意外と簡単に綺麗になりますよ。
洗う前に一度拭き取る話は食器洗いの前の拭き取りは最強の時短術!!食洗機より節約できる!?でもお話してますので、ご覧になってみてくださいね。
焦がしてしまった場合にも同じ手順で落とすことができますが、こびり付いて落ちない場合は重曹の力を借りましょう。鍋に重曹を入れて火にかけ、焦げをふやかしてもらいましょう。
重曹の効果についてはすでにご存知かと思いますが、天然素材で安心!重曹で電子レンジを手軽に素早く綺麗にする掃除法や主婦必見!!普通の洗濯では落ちない泥汚れを簡単に落とす秘訣なども参考にされてみて下さいね。
もしカレーがかなりしっかり残っている様なら、調味料として使ってしまうのも一つの手です。じゃがいも、玉ねぎ、人参を炒めて香り付けに麺汁や醤油を加えれば、カレー風味のおかずが一品出来上がりますよ。
細かい網目の汚れ
野菜や麺類を茹でた時に活躍するザルや、お菓子作りの時に薄力粉をふるうのに役立つ粉ふるいなどは目が細かく、汚れが挟まるとなかなか落ちません。そんな時に活躍するのがボウルとブラシです。
- よく叩いて粉や野菜のカスを払い落とす
濡れていないうちに払い落とせるものは落としておきましょう。 - ボウルに水をたっぷりと溜めてその中をくぐらせる
付着していた汚れが浮いてきます。 - ボウルから取り出して水で汚れを洗い流す
ブラシで掻き出す様にするとなおきれいに落ちやすくなります。
水で洗い流してから洗剤やスポンジを使えば、食べ物の匂いもしっかり落とすことができます。
ゼラチン・寒天の汚れ
子供にも大人にも大人気のお菓子、ゼリー。それを作るのにはゼラチンや寒天が必要になります。ゼラチンや寒天はお湯によく溶け、冷やすと固まる性質を持っています。ゼリーを作る時に使った鍋は、時間をおくと冷めて残ったゼラチンや寒天が固まってしまいます。
早めに水で流せば簡単に落ちますが、時間が経つとゼリ状の塊がこびりついてしまいます。そのままスポンジで擦ってしまうとゼリーが砕け、スポンジがゼリーだらけになって後始末が大変になってしまいます。
ゼラチンや寒天はお湯につけて、ふやかしてから洗い流しましょう。
もしお湯につけても溶けそうにない場合は、水を張ってもう一度火にかけて温めてみましょう。またゼラチンや寒天が溶け出してくれるので、そのタイミングで洗い流してみてください。
食器洗いを楽しくする方法
タイミングを決める
苦手を克服したからといって、いきなり得意になることは滅多にありません。そこで、私は食器洗いのタイミングを決めることにしました。
基本的に汚れは放置しておけば落ちやすくなるものなどありません。どの汚れでもどれだけ早く洗い始めるかがポイントになります。そこで、私は『使ったらすぐに洗う』ことにしました。
「ハンバーグを作り終わったらすぐフライパンに洗剤をかける」「カレーを作った鍋が冷めたらすぐにキッチンペーパーで残りを拭う」「ご飯を食べ終わったお茶碗はすぐに水につける」・・・などです。
つい後回しにしがちな食器洗いだからこそ、使い終わったらすぐに洗う前の一工夫をしておくと、洗う時に自分が楽になります。準備さえしておけば、あとはいつでもあなたの好きなタイミングで食器洗いをすれば簡単に汚れが落ちてくれますよ。
きれいな食器を使う
お気に入りの洋服やかっこいい車を、汚れたままではおいておきたくないですよね。せっかくならきれいにしておきたいものです。
お気に入りやきれいな食器を使っていると、汚れた後の食器洗いが億劫に感じられることも減っていくかもしれませんよ。
好きな音楽をかける
黙々と作業をするのもいいことですが、案外何か音が聞こえた方が作業が捗ることもあります。そんな時、ただ家の中の物音を耳にするより、好きな音楽を聴きながらの方が確実にチベーションが上がります。
食器洗いの際に、ぜひ好きなアーティストの曲を流してみてください。きっと曲にのって気分よく食器洗いをすることができますよ。
また、最近はYouTubeなどにも作業用BGMなんかがアップされています。特に聞きたい曲がなくても、ネットで適当に流しているだけでも効率アップにつながることもあると思います。
食器洗いの後にご褒美タイムを作る
子供を病院へ連れて行く時に、嫌だと泣かれてしまったことはありませんか?私は何度もあります。歯医者も小児科も「怖い」「痛いのが嫌だ」と泣かれてしまいました。
そんな時、「病院頑張ったら大好きなアニメが観られるよ」「美味しいお菓子が食べられるよ」と頑張るといいことがあるということを伝えて我慢してもらうこともあります。
苦手なことや嫌いなことに向けて、ただやらなければいけないからと言って物事を進めるよりも「頑張った後にご褒美があるぞ」と目標を提示してあげるとモチベーションが上がりやすくなります。
これは子供だけでなく大人にも同じことが言えます。そこで、「食器洗いを終えたら好きなドラマを観るぞ」「デザートのケーキを食べよう」など、ご褒美タイムを設けてみましょう。
どうにもならない時の最終手段
食洗機に頼る
「時間がない」「新しくネイルをしてきたのに汚したくない」など気分が乗らない時もあると思います。思い切って食洗機の購入も視野に入れてみてはいかがでしょうか。
もちろん頑固な汚れの場合はつけおきなどの準備が必要になりますが、汚れてすぐなどの比較的落ちやすい汚れなら機械にセットしてボタンを押すだけできれいに汚れを落としてくれます。
食洗機は乾燥機能まで付いているものもあるので、選ぶ時はサイズや洗う時間だけでなく機能面もしっかりチェックしましょう。
旦那さんを頼る
「今日は仕事がんばった」「子供に遊ぼうと誘われた」など自分で食器洗いができそうにない時は旦那さんを頼りましょう。
家事や育児は夫婦で分担して行った方が、一人で抱え込むより何倍も早くできますしそれぞれの負担が小さくなります。無理はせず、旦那さんにお願いしてしまいましょう。
まとめ
- あなたが苦手な原因を追求する
- 簡単に綺麗にする食器洗いのコツを覚えたら楽チン
- 汚れ方によって洗い方を変える
- 食器洗いに限らず家事は楽しんで
- 頼れるものには頼る
苦手なことを克服するのはなかなか難しいです。しかし、それが克服できれば楽になるのは自分自身なのです。ぜひ苦手克服を頑張ってみてください。
食器洗いに必要なのは、少しの工夫とたくさんのご褒美です!