毎日の洗い物で腰が痛くなったことはありませんか?私はほぼ毎日です。
特に仕事をして帰ってきた後の夕食後の食器洗い・・・憂鬱ですよね。前かがみになり、食器を洗い、背中を反らせた時の痛み・・・痛くならないように自分でも気を付けて、なるべく前かがみにならないようにしていますが、こびりついた汚れを落とそうと、ついつい前かがみになってしまいます。
では、どのような体勢で食器洗いをすれば、痛むことなく楽しく洗い物が出来るでしょうか?
今回は、「ちょっとした工夫で腰の痛みが楽になる」方法を紹介します。
目次
どうして食器洗いで腰が痛くなるのか?
まずはどうして腰が痛くなるのかを考えてみましょう!私がトライアスロンでお世話になっているトレーナーの先生にもお話を聞いてきました。
シンクの高さが低いこと
まずはシンクの物理的な高さが原因のパターンですね。
ご家庭によって違いはありますが、「キッチンの高さ」は床から90㎝~100㎝程度です。わたしのちょうどおへその下あたりですね。主人にとってはかなり低いと思います。
シンクの高さが自分のあっているかどうかは、簡単に確認することができます。
背筋を真っすぐにして手を伸ばし、手のひらを下に向けてみて下さい。台所のスポンジはつかめましたか?前かがみにならないで洗い物が出来る状態が自分に合ったシンクの高さです。
同じ姿勢を続けることでおこる筋肉の緊張
トレーナーの先生に聞きましたが、食器を洗う時どうしても自分に水がかからないように前かがみの姿勢が続くので、背中や腰の筋肉に力が入りっぱなしになって、硬くなってしまうとのこと。
こうなると食器洗いをしている間、常に筋肉が緊張状態になってしまいます。硬くなった筋肉は血流が悪くなり、さらに硬くなると周囲の神経を刺激し、痛みが出てきます。その痛みが「凝り」となり、さらに痛みを引き起こします。
もともと自分自身の姿勢が悪い
長時間のデスクワークや立ち仕事をしている方は、食器洗いに限らず同じ姿勢を続けただけで痛みを感じます。これは常に筋肉が緊張している状態なのが原因です。
長年の「凝り」を解消するために腹筋・背筋を鍛えることによって解消される場合があります。実際、私も一度ギックリ腰をやってしまいましたが、トレーナーの先生の指示で腹筋を中心とした筋トレを行なうことでかなり解消されました。
食器洗い中の対処法
椅子に座って洗う
シンクの高さにもよりますが、椅子に座り、背筋を伸ばして食器洗いをするやり方です。
しかしシンクの間が若干離れているため、私がやるとシンクの外に泡が飛び散ってしまいました。泡が飛び散らないように注意すると、気が付いたら椅子に座ったまま前かがみになっていました。あまり良い方法ではなかったです。
前かがみにならないよう開脚して洗う
シンクの高さに合わせて、背筋を伸ばし両足を開き、腰を落としてから食器洗いをするやり方です。前かがみにならないように開脚するのですが、筋トレのように太ももと股関節に効いています。食器洗いしながらストレッチしているようなものです。しんどいと長く続かないので、厳しいですね。
小さめの台を用意して片足をのせて洗う
「小さめの台」と書きましたが、シンクの高さに合わせて電話帳、または厚めの雑誌などでもOKです。私は10㎝くらいの高さで電話帳がちょうど良かったです。片足ずつ交互に乗せて洗います。これもずっと同じ足を乗せるのではなく、疲れたら足を入れ替えて下さい。背中と腰だけに掛かっていた負担が足に逃げたようで楽にななりました。
腹筋だけで太ももを上げる動作を入れながら洗う
これはトレーナーの先生に教えていただいたのですが、腹筋だけを使って片足ずつゆっくり太ももを上げます。腰回りの筋肉の代わりに腹筋を使い、背中・腰の筋肉の緊張状態を解くやり方です。洗剤を付けて洗っている時より、食器のすすぎ時にもも上げを行なった方が、泡が飛び散らなくて良いと思います。
カンタン!寝たままストレッチ
次に腰痛予防に効果的な寝たままでできる簡単なストレッチをご紹介しますね。
膝抱えストレッチ
腰回りの筋肉をほぐし、腰痛の原因にもなるお尻の筋肉を効率よく伸ばせます。お風呂上りなど体が温まっている時に行うと効果的です。
- 仰向けになり、軽く膝を立てる
- 立てた膝を両手でつかみ、胸の方にゆっくりと引き上げる
※ 腰が浮かないように注意してください。お腹に力を入れると腰が浮かなくなります。
※ 息は止めずにゆっくりと呼吸し下さい。息を止めると余計な力が入ってしまいます。しっかり呼吸を意識して行って下さい。 - 15~20秒このままの姿勢を保つ
腰反り&腰伸ばしストレッチ
日常生活で凝り固まった背中の筋肉を柔らかくほぐして、縮こまった腰の筋肉を伸ばします。こちらもお風呂上り、またはテレビを見ながらでも簡単に行なえるので、ぜひチャレンジしてみて下さい。
- うつ伏せになり胸の横に両手をつける
- 息を吸いながら肘を立てゆっくりを状態を起こして腰を反らせる
※ なるべく首も一緒に反らして下さい。首をそらせることにより、さらに背中の筋肉がほぐれます。 - このまま15秒間キープ
※ 息は止めずにゆっくりと呼吸してください。 - 背中を丸める
手と膝の位置はそのままお尻をゆっくり後ろに移動させ、息を吐きながら腰を丸めていきます。腕は曲がっていてもOKです。 - お尻を落とした正座のような形でまた15秒間キープ
- 1~5の動作を繰り返す
『腰を反らせる』『腰を丸める』を15秒ずつ2つの動作を30秒×1セットとして、交互に3回繰り返して行なって下さい。動作はゆっくりと。
どちらのストレッチも無理して伸ばさず気持ち良いところで止めて下さい。決して無理はしないでくださいね。
無理をしない
ここまで、原因や「筋肉を鍛える」といった対処法などについてお話してきましたが、一つ忘れないでいただきたいことがあります。それは・・・
食器洗いをする前から腰が痛い時には腹筋運動はしてはいけません。
ということです。悪化する可能性がありますので、コルセットなどを着用して安静にして下さい。
普段から腹筋・背筋を付けておくことが、腰痛の予防につながります。腰が痛まない時に軽いストレッチ、またウォーキングなども効果的です。
まとめ
- 自宅のシンクの高さを確認する
- 前かがみや同じ体勢にならないように食器洗いの仕方を工夫する
- 腹筋・背筋を鍛え、腰の負担を軽くする
- 腰痛予防を心掛け、無理のない範囲で簡単なストレッチを継続する
- 腰が痛むときは無理せず休む
腰が痛くなる原因は人それぞれですが、あなたの身体はあなた自身で守らなければなりません。日ごろから適度な運動で筋肉をほぐしておきましょうね。
そして、決して無理はしないでくださいね。