暑い夏こそ注意したい‼︎作り置きおかずの注意点とその対策

近頃の夏は年々気温が高くなってきてますよね。少し前までは過ごしやすい気候が続いていましたが、最近はニュースでも「熱中症」という単語もちらほら出てきて、本格的な夏の到来をひしひしと感じますね。

暑い夏場はただでさえバテやすい時期。最近の夏は35℃を超える猛暑日も多いので、可能な限り普段の家事も楽をしたい!そんな時にオススメなのが作り置きおかず。保存方法など注意点もありますが、うまく活用できれば料理や買い物の手間を軽減してくれる強い味方です。

ですが、夏場はただでさえ食材が痛みやすい時期。せっかく作ったおかずを、食べきる前に悪くなったら本末転倒です。なので今回は夏場の作り置きおかずを作る時の注意点や、冷凍・冷蔵それぞれの保存方法のポイントについてまとめました。

作り置きの前に!知っておきたい食中毒の3大原則

毎日の食事のシーンでの強い味方である作り置きおかずですが、やはり何より大事なのは食中毒対策!ただでさえ夏場は気温と湿気が高いので、食材が痛みやすい季節です。

実際私の職場の同僚も、つい最近食中毒で深夜に救急車と病院のお世話になっていますからね…。夏本番でない今の時期から十分に対策をとる必要があります。

食中毒の代表例

食中毒にならないために、まず食中毒についての基本的な知識を押さえておきましょう。そもそも食中毒とは細菌やウイルスが付着した食品を摂取することで、腹痛や嘔吐、発熱、下痢などの症状を言います。

これらの症状を引き起こす細菌の多くが湿気や気温で活動が活発になるため、食中毒の発症件数の70〜90%が夏場に集中しているそうです。怖いですね!

一口に「食中毒」とお話ししていますが、食中毒は大きく分けると3つのグループに分かれます。

  1. 感染型:最近が付着した食品を摂取したことが原因となるもの
    例)サルモネラ、腸炎ビブリオ、カンピロバクター
  2. 毒素型:最近が食品中で増殖することが原因となるもの
    例)黄色ブドウ球菌、ボツリヌス菌
  3.  生体内毒素型:細菌が体内で増殖することが原因となるもの
    腸管出血性大腸菌(O157など)、ウェルシュ菌

 

ここで紹介した食中毒を引き起こす細菌は多くは生肉魚介類などの食材に感染していますが、中には人の手を媒介して食材に感染する細菌もあります。食中毒のリスクは家庭内に複数存在することをまずは押さえておきましょう。

食中毒対策 3つの大原則!

思っていた以上に食中毒の原因となる菌の種類が多く、びっくりしたかもしれませんね。でも大丈夫!食中毒にならないために注意するのは、あなたも多分一度は耳にしたことがあるであろう3つのことを気をつければOKです。それは、「菌をつけない」「菌を増やさない」「菌を殺す」です。

菌をつけない

まず最初のポイントは「菌をつけないように清潔さを保つ」こと!当たり前ですよね(笑)ですが、とても大事な工程です。例えば料理をする前は必ず手を洗いますよね。他にも生肉を切った手で他の食材に触らないなど、実に当たり前のことを徹底すればOK!生肉以外で気をつけるべき食材は卵や魚介類などがあります。

そして意外と見落としがちなのが、食材の買い出しの時。魚介や生肉などには食中毒の原因となる菌が付着していることがあります。野菜などの他の食材に菌が付かないように、生肉や魚介類は必ずビニール袋に入れましょう。また、調理したおかずを保存する容器の除菌をすることも忘れずに!

ちなみに恥ずかしながら、私も昔はスーパーで買ったお肉をビニール袋に入れる理由を知らず、急いでいるときはついそのままエコバッグ入れて持ち帰っていたこともありました。今思うと、よく何もなかったなあと…!

菌を殺す

次のポイントは「加熱処理をして菌を殺す」こと!大体の細菌は熱に弱いので、野菜やお肉などについた細菌もしっかり火を通せば安全に食べられます。

特に注意が必要なのはお肉です。大体の場合最近に汚染されているのはお肉の表面部分だと言われていますが、やはりリスクを考えてお肉の中心までしっかり火を通し、細菌をやっつけてしまいましょう!

調理に使用した包丁やまな板も、多少手間ではありますが、使い終わったらその都度洗剤で洗うだけでなく、煮沸消毒をしてしっかり除菌しましょう。この一手間が安全な作り置きおかずには欠かせません。

菌を増やさない

どれだけしっかり菌をつけないよう清潔さに注意して、加熱処理をしても、カレーやシチューなど室温で保存しがちの食品で最近が増殖してしまうことがあります。なので、次に大切なのは「迅速さ」。つまり菌を増やさないことです!では菌が増殖するのを防ぐには何が必要なのでしょうか?

まず第一は、作ったおかずを保存容器に入れてすぐに蓋せず、冷ましてから保存すること!というのも、細菌の多くが高温多湿な環境で増殖が活発化してしまうため、熱いまま蓋するのは逆効果なんですね。また、作ったおかずを熱々のまま冷蔵庫に入れてしまうと、庫内の温度が上がってしまい、他の食材が痛む原因になります。

しっかり冷やしてから冷蔵庫で保存しても終わりでありません。細菌の増殖は10℃以下の環境下でゆっくりになります、決して増殖が止まるわけではありません。冷蔵庫で保存するときは、2〜3日を目処に食べ切りましょう!マイナス15℃以下では活動を停止するので、食材によっては冷凍保存もオススメです。かといって永遠に保つわけではありませんので、2〜3週間以内には消費してくださいね。

 

作り置きおかずを冷蔵保存する時の注意点

食中毒対策について確認したところで、次に冷蔵保存の注意点について見ていきましょう!

取り分け用のスプーンや菜箸を使う

おかずを調理して保存容器に移す時って、ついつい調理に使っていた菜箸で取り分けてしまいたくなりますよね。洗い物も減るし、楽だし。ですが、敵は食中毒を引き起こす細菌ですし、調理中に味見などでちょっとでも口につけることもありますよね。それが作ったおかずに細菌をつける原因にもなります。なので、多少手間ではありますが、保存容器に移す時はそれ専用の菜箸やスプーンを使用しましょう。

冷蔵庫をいっぱいにしない

便利な作り置きおかず、ついつい大量に作ってしまいがちです。ですが、保存容器で冷蔵庫がぎっしり…という状態に貼らないよう、ある程度空間に余裕を持って保存しましょう。なぜなら、冷蔵庫内がいっぱいになってしまうと、冷気が全体に行き渡らず、庫内の温度が上がってしまうからです。

また、庫内がスッキリしていると「消費忘れ」対策にもなります!消費期限切れの食材が発掘されるということがないようにスペースは余裕を持って使いましょう。

マスキングテープを活用する

作り置きおかずを冷蔵庫に保存する時、マスキングテープを活用すると便利です。具体的には保存容器におかずを作った日付と大体の消費期限をメモしておくだけ!この工程だけで、消費期限を意識して食材を無駄なく食べきることがきるます。

私もまだ家事が苦手だった頃はマスキングテープを使用せず保存をしていたのですが、ある日作り置きおかずを食べた後に食中毒になったことがありました…。きっと長く保存しすぎて痛んでしまっていたのでしょう。それ以降は我が家では作り置きおかずを作った後は、保存容器にマスキングテープで作った日付と大体の消費期限を書いて保存しています。仕事の都合で帰りが遅くなったときに、おかずを作った私がいなくても主人や子供が消費期限を意識してくれるので、気づいたらかなり経っていた…なんて事態も防げるようになりました!

また、マスキングテープを活用すると冷蔵庫を開いてすぐに消費期限がわかるようになるので、冷蔵庫の開閉時間を短くできるメリットもあります。その分食材への影響も減るので、ぜひ試してみてくださいね!

 

作り置きおかず、冷凍保存のススメ

作り置きおかずは、冷蔵保存では基本的に2~3日、長くても日が限度となると、週に何回か作り置きおかずを準備するために台所に立つことになりますよね。仕事に家事にトライアスロンと、忙しい毎日でそう何回も作り置きおかずを準備するのは現実的ではありません。ただでさえ夏場は、暑さでバテてしまい、なかなかやる気も起きにくいのです…。

そんな時には冷凍の作り置きおかずを常備しておくと便利です!冷凍の作り置きおかずの場合、きちんとした手順で保存すれば2~3週間日持ちします。

 

冷凍保存のポイント
  • 美味しいうちに、素早く冷凍する
  • 今日明日で食べきれないものは作った当日に冷凍保存
  • 野菜は生のままはNG。茹でたり炒めるなど加熱してから保存
  • 保存の先は1回分ずつに小分けにする

 

冷凍保存のメリット

作り置きおかずを冷蔵保存する最大のメリットは、やはり作ったおかずを急いで消費する必要がないことですよね!冷蔵保存はどうしても足が速いため、毎回の食卓でおかずが被ってしまいがち。そうすると作った本人はもちろんですが、それを一緒に食べる家族も飽きてしまいます。

また、おかずを冷凍保存をすると時短にもなるとても心強い方法の一つ。メインのおかずを作ってから、追加の一品として冷凍していたおかずを使えば、料理時間が減りますよね。そうして減らした時間を別の家事や自分の趣味の時間にあてられるので、我が家でもとても重宝しています。

アレンジしやすいおかずを作っておけば、その日の気分でいろんな味を楽しめるようになります。例えばハンバーグを作って置けば、その日の気分で煮込みハンバーグやロコモコ丼、といったメニューに早変わり!一気に料理のレパートリーも増やせます!

冷凍保存の注意点

保存期間が比較的長い冷凍保存ですが、2〜3週間以上経過するとおかずから独特な匂いがする「冷凍焼け」という状態になってしまいます。冷凍しているからといって無限に保存ができるわけではないので、冷凍保存の時も前述したマスキングテープで保存日と消費期限をメモしておくこといいです。

また冷凍保存の際は、冷凍庫内のスペースに食材をきっちり収まるように保存するのがオススメです。冷蔵保存の場合とは逆に、冷凍保存は余計な隙間があると冷凍庫を開けるたびに庫内の気温が変動してしまいますが、きっちりスペースを使うと保存している食材同士が保冷剤の役割を果たしてくれるので、保存性がぐっと上がります!もちろん節電効果もあるので電気代の節約にも!

食材をきっちり収納する場合、タッパーなどの保存容器は縦に収納すると食材を探す手間が省けて便利です。ぜひ実践してみてください!

 

その他の対策

前述した食中毒対策の3大原則以外にも、ちょっとの工夫で食中毒対策ができます。簡単ではありますがその内容もご紹介しますね!

調味料や防腐効果のある食材をを味方につける。

食中毒対策には調味料を利用する方法もあります。例えばお醤油砂糖みりんなどの調味料には細菌の増殖を押さえてくれると言われています。作り置きおかずは冷めると薄味に感じることもありますし、味付けは濃いめに調整するといいです!

調味料以外にも、抗菌作用のある食材を利用するのも一つの手段です。お酢梅干し青じそ生姜などをうまく取り入れて食中毒の細菌に対抗しましょう!

夏場は急冷保存が保存の決め手に!

作ったおかずを保存する際、冷ましてから保存することが大切であることは前述しましたが、この時間が短ければ短いほど、室温に置いておく時間が減るため食中毒のリスクを減らせます。特にウルシュ菌と呼ばれる細菌は、煮込み料理などに発生することが多く、また熱耐性もあるため厄介な細菌です。こういった細菌の対抗策が、まさに急冷保存なんですね。

方法としては、一回り大きな鍋やボウルなどに水(可能であれば氷水)を張っておき、鍋ごとその水につける。料理した人数分にもよりますが、10〜15分程度で粗熱が取れます。量が多い場合は小分けにして急冷するのもポイント。それ以外にも網などに乗せたり、保冷剤などを使うのも◎です。

お水がもったないな…と感じるのであれば、冷やした布巾の上に鍋や保存容器を置き、周りを保冷剤で囲って冷やすという手もあります。ご家庭で使いやすい方法で模索してみてくださいね。

 

まとめ

今回は夏の作り置きおかずの最大の敵、食中毒の対策方法などについてご紹介しました。

  •  
  • 食中毒対策の原則は、「菌をつけない」「菌を殺す」「菌を増やさない」こと
  • つくったおかずは熱いうちに保存せず、しっかり冷やしてから保存すること
  • 冷蔵保存は2〜3日、冷凍保存は2〜3週間を目処に食べきること
  • 冷蔵庫に保存する時は、取り分け用の菜箸を使い、冷蔵庫のスペースは余裕を持って保存する。
  • その際マスキングテープを活用すると便利。
  • おかずを冷凍保存すると時短効果や食材の無駄を減らせる
  • その他、調味料や抗菌作用のある食材を使うと効果UP!

 

忙しい毎日に、やはり作り置きおかずは強い味方。でもせっかく作ったおかずで食中毒になってしまったら悲しいし、辛いし、悔しいですよね。暑さのも厳しく食中毒が急増する夏場こそ、しっかりと食中毒対策をとり、あなたと、そしてあなたの大切な家族の健康をしっかり守っていきましょう!

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