毎日洗わなければいけない食器。家事の中でも面倒で、毎回洗剤に触れて手が荒れてしまうとさらにやる気がなくなってしまいますよね。
一般的に日本の食器洗いは、洗剤を直接スポンジに付けて泡だてて食器を洗っていますよね。その方法、実は洗剤の使いすぎなんです。洗剤の量を減らして、薄めて使うと手への負担も軽減されます。
今回は、手に優しくて食器の汚れもより落ちる洗い方、さらにお肌に優しい洗剤や食器洗い時のケア方法をお伝えしていきます。
目次
食器洗いで手が荒れるのはなぜ?ゴム手袋でも荒れる?
まず食器洗いで手が荒れてしまう原因ですが、食器用洗剤は油汚れを綺麗に落とすために合成界面活性剤が含まれているものが多く、刺激が強くなっています。
そのため、泡に触れている時間が長いと手肌に必要な皮脂や角質、常在菌までも一緒に落としてしまい、手のバリアがなくなって荒れてしまうのです。
食べすぎる、飲みすぎる、洗いすぎるなど、何事も『すぎる』ことは体によくないですよね。食器洗いも洗剤に触れる時間を長くしすぎない、洗剤を使いすぎないなど、洗い方を考えることが大切です。そうすることで、節水・節約にも繋がります。
水の温度に関しても冷たすぎることや熱すぎるのはよくありません。
お湯と食器用洗剤は肌がカサカサになる
頑固な油汚れを落とすときは、油を溶かすためにお湯を使って洗いたくなりますよね。でもお湯を使ってしまうと、毛穴が開いてお肌の油分まで出やすくなってしまうのです。
例えばお風呂もお湯で体を洗っているので、お風呂上がりに保湿せず放置してしまうとお肌はカサカサになってしまいます。お風呂上がりはあまりカサカサにならないという場合でも、食器用洗剤には潤いを保つ成分が含まれていないので注意が必要です。
また、特に冬は常に肌が乾燥しがちなので、洗剤に触れる事でさらに手が荒れやすくなってしまいます。
食器洗いでは冷たすぎず熱すぎない、ぬるま湯を使う事をおすすめします。
ゴム手袋でもカサカサになる
ゴム手袋をすれば、洗剤による肌荒れはなくなるのですが、ゴム自体によって肌が荒れることもあります。
ゴムを硬くさせるための成分やゴムの老化を防ぐための添加物に反応して、接触アレルギーとなり肌が荒れてしまうことがあります。さらに素手でゴム手袋をすると、手が蒸れてしまい荒れてしまう可能性があります。
食器洗いで手荒れしないための対策
ここから手も荒れにくく、節水&洗剤の節約&時短になる一石三鳥な方法をお伝えします!
食器をバケツにつけて置く「ため洗い」
ため洗い(つけ置き洗い)は、桶やバケツに洗剤を入れ、お湯を注いで泡立てた中に食器を浸けておく方法です。
日本では基本的にスポンジに直接洗剤をつけて、泡立てた状態で食器を洗っている方が多いと思いますが、海外のドラマや映画などで、2つのシンクを使い、食器を泡の中につけて洗っているのを見た事もあるのではないでしょうか?日本でもシンクが2つ付いたキッチンもありますね。
洗剤と水を入れて泡立てたバケツの中に食器をつけておく事で、洗剤が汚れを浮かせて落としやすくしてくれるのです。後はバケツの水の中でスポンジで食器をこすり、軽く水で流すだけになります。
実は日本の食器用洗剤のラベルにも、ため洗いする時の分量が表記されています。こちらは私も使っている、手に優しい「キュキュット ハンドマイルド」です。
裏面には「使用量の目安/水1Lに対して0.75ml」と書いてあります。なんと小さじ約1/6の量です!この量で薄めても洗うことが出来るということです。さらに注意事項の欄には「原液をスポンジに含ませて使用する場合は、炊事用手袋を使用する。」と記載があります。基本的にどの食器用洗剤も、原液ではなく、ため水で洗う事を想定されているのです。
ちなみに私は原液を直接スポンジにつけて泡立てるやり方でも、このハンドマイルドにしてから手が荒れにくくなりました。人それぞれですが、通常の食器用洗剤より手に優しく汚れも落ちやすいと実感しています。
つけ置き洗いの手順
1.予洗い用に、お茶碗やタッパーに洗剤を入れて水で薄める
予洗い用のスポンジは、水切れが良く汚れがつきにくいウレタンのスポンジ等がおすすめです。
このスポンジはなかなかヘタらず長持ちするので重宝してます。
2.本洗い用に、バケツに少量の洗剤(洗剤パッケージ裏の分量)を入れ、お湯を注いで泡立てる
3.食器を予洗いする
予洗いである程度汚れを落とす事で、つけ置き後バケツで洗う際に楽になり、本洗いのスポンジも長持ちします。
4.しばらく浸けおきする
そのまま食器を泡立ったバケツに入れ、20分ほどお湯がぬるま湯になるまで浸けておきます。食器を浸けておくことで、洗剤が汚れを落としやすくしてくれます。待つ間は休憩しましょう。
5.本洗いする
ぬるま湯になったら泡でこするのではなく、水の中で食器をスポンジでこすります。簡単にキュキュッとこすれるはずです。
6.すすぐ
こすった食器をタワーにして、後は水でさっと洗い流して終わりです!泡もたくさん付いていないので長時間流す必要がなく、水の節約にもなります。
洗剤も使いすぎず、水も最低限、しかも20分ほど置いておくだけで汚れが落ちやすくなるので、食器洗いの時間も減りますね。キャンプでも食べ終わった食器をバケツにつけ置きしておけば、後の食器洗いが楽になりますよ!
ぜひ、あなたのやりやすい方法をみつけて、実践してみてください。
ひどい油汚れはキッチンペーパーなどで事前に拭き取っておくこと
食器洗いの前の拭き取りは最強の時短術!!食洗機より節約できる!?でもお話しましたが、油汚れやこびりつきは、事前にキッチンペーパー等で拭いて落としておくと、洗剤に触れる時間をさらに短くする事ができます。
それでも落ちないフライパン などの頑固な油汚れは、お湯と洗剤を使って洗ってみてください。なかなか油が落ちないものだけお湯を使えば、お湯×洗剤に触れる時間は減りますね。
手洗い以外の食器洗い法
綿手袋とゴム手袋をする
ゴム手袋は「お皿がつかみにくい」「蒸れやすい」「定期的に洗う」など面倒な面もありますが、洗剤に直接触れずに洗うことができます。
ゴムで蒸れたり、アレルギー反応が出てしまう場合は、ゴム手袋の前に綿やシルクなどの肌に優しい手袋をはめておくと直接ゴムに触れず安心です。
基本2,000円前後とお値段は張ってしまいますが、このようなサポート手袋もあるので試してみてくださいね。
食洗機を使う
食洗機は、手洗いよりも洗剤や水を使う量が一定で少ないので、一番エコで優しい方法となります。初期投資が必要ですが、長い目で見ると時短・節約となり、食器洗いのストレスも減るのでおすすめです。
手洗いの場合はお湯を使用する時に水道代とガス代がかかってしまいます。食洗機は電気でお湯を沸かすので、電気代のみでガス代はかかりません。食洗機の中にたまったお湯を循環させて洗浄&すすぎを行うので、水道代も手洗いより節約できます。
特に水の量は、手洗いの場合と比較して約1/5~1/9も節約できます。食洗機だと熱湯で洗う事が出来るので、殺菌効果が高まり洗浄力も強いです。
食器洗い乾燥機は約10年程で買い換える方が多いようです。手が荒れるストレスが減る上に時間も節約出来る!と長期的に考えると良い方法ですね。
おすすめの手に優しい洗剤
ご家庭でも安心して使える手に優しい洗剤を紹介します。
キュキュット ハンドマイルド
先ほどご紹介した、キュキュット ハンドマイルドは、安心できる成分ですが洗浄力もあり、肌に優しい洗剤となっています。実際に使って手荒れが改善されたのでおすすめです。
Frosch(フロッシュ)
フロッシュは、スーパーなどでも良く見かけますね。ノンアルコールで手肌に優しく、自然由来の成分で、環境にも優しい洗剤です。手肌に優しいザクロがおすすめです。
ウタマロ
ウタマロキッチンは手肌へとても優しく洗浄力もあり、強い油汚れでなければ簡単に落ちます。
さらにお肌に優しい洗剤はないの?という場合は、液体石けんがオススメです。石けんなので、手荒れの原因となる合成界面活性剤が一切入っていません。
シャボン玉 台所用せっけん
シャボン玉 台所用せっけんは合成界面活性剤や香料、着色料、酸化防止剤も使用しておらず、手に優しくおすすめです。洗浄力も高く泡切れも良いです。洗剤から石けんへ変えることで、自然にもお肌にも優しくなりますね。
無添加の食器洗い用の液体石けんは、多くのメーカーから発売されています。洗剤から液体石けんに変える時はスポンジがベタついてしまうので、新しいスポンジに変えてから液体石けんを使用してくださいね。
手荒れ予防に、水に強いハンドクリーム
撥水性の高いハンドクリームで事前に保護する
撥水性があるハンドクリームで事前にお肌を保護する事で、荒れにくくする事ができます。保湿系のハンドクリームを先に塗ってから、撥水性の高いハンドクリームを塗るのも保湿力が高まりおすすめです。
アトリックス エクストラ ポイント集中ケア
アトリックス エクストラ ポイント集中ケアは、高密封で水をはじき、乾燥や刺激から手肌を守ります。水分を外に逃がさない事で、有効成分を閉じ込める事ができます。
メンソレータム ハンドベール プレミアムリッチバリア
メンソレータム ハンドベール プレミアムリッチバリアも、高密着バリアで透明な絆創膏のように手肌を守ってくれます。
ワセリンもお手軽でおすすめです。水分を与える事はできませんが、撥水力があり水では簡単に落ちません。保湿クリームを塗ってから、ワセリンで保護すると効果的です。
高保湿のハンドクリームでケアする
食器洗いの後も保湿クリームでしっかりお肌に潤いを与えましょう。お風呂上がりの顔や体も保湿するように、洗剤によって刺激を受けた手もしっかりと保湿してあげる事が大切です。ボディソープはうるおいを残す成分が含まれていますが、食器用洗剤は油汚れを落とす成分が含まれてより刺激が強いのしっかりとケアする事が大切です。
ユースキンA
ユースキンAは赤ちゃんからご年配まで家族全員で使えます。あかぎれした時塗りましたが、順調に治っていくのを実感しました。冬場は特に使えます、一個持っておくと安心です。
メンソレータム 薬用ハンドベール うるおいさらっとジェル
メンソレータム 薬用ハンドベール うるおいさらっとジェルは、ぷるっとしたジェルでお肌に馴染みやすいです。さらっとしているので、塗った後に家事をしたいなどべたつきたくない時におすすめです。
ニベア
ニベアは定番ですが、肌にうるおいを与えるスクワランやホホバオイルが配合されているだけでなく、先ほど紹介したワセリンも入っています。保湿・保水力が抜群です。たっぷり入っているのでしっかりと塗る事ができますし、家族全員で安心して使えます。
ナイトグローブを使う
ナイトグローブで手を温める事によって血行を良くし、寝具も汚すことなく、保湿クリームの効果をより高めてくれます。100均にも売っていますし、特に手肌がカサついている!という時は寝ている間にケアしてあげることも大切です。
素材としては蒸れにくいシルクがオススメです。
もし冬の時期に手が荒れやすい場合は、血行が悪くなっていることが原因の場合もあります。血行をよくするために軽い運動をしたり、タンパク質の多い食事を取る、首を温めて体温を上げると良いです。
まとめ
- お湯と洗剤に長時間触れると手荒れになりやすい
- 洗剤はスポンジで泡立てるのではなく、水で泡立てて食器をつけ置きする
- 手に優しい食器用洗剤もしくは液体せっけんを使う
- 食器を洗う前と後はハンドクリームで保護、ケアをする
手荒れせず、毎日の食器洗いが楽しいものになりますように!
時短・節水・節約にもなりますので、ぜひ「つけ置き洗い」を試してみてください。