あなたはクローゼットの掃除、していますか?クローゼットは普段扉を閉じていて、パッと見汚れも見えにくい場所なので、ほとんど何もしていないという方もいらっしゃるかもしれません。
ですがクローゼットは意外にも、カビが発生しやすい環境であることをご存知でしょうか?きちんと対策を取らないと、大切な衣服にカビが…なんて事態もありえます。
今回は、大切な衣類をしまうクローゼットについて、その注意点や掃除のコツについてご紹介します!
目次
クローゼットはカビとの闘い
クローゼットの掃除と聞いて、あなたがまず思い浮かべる内容はなんでしょうか?臭い対策?収納の見直し?もちろんこれらも大事ではあるのですが、一番大事なポイントは「換気」と「埃の除去」なんです。
クローゼットはカビと埃の温床⁉︎
クローゼットは普段、基本的には衣類の出し入れ程度しか利用する機会がないため、あまり汚れが目立たない場所なのですが、常時扉が閉じていることが多いため、湿気が溜まりやすい場所です。また、服の出し入れにより摩擦が生じ、それが原因となって埃が出るので、目立たないながらも埃の温床になりやすい場所と言われています。
そして何より厄介なのが、空気の入れ換えが少ないクローゼットは、あの厄介な相手が繁殖するのに実に快適な環境になりやすいのです。それは何か。カビです。
カビが増えるメカニズム
カビというと、クローゼットというよりはお風呂場に多く発生するイメージがありますよね。なぜならカビは温度が20〜30℃、湿度が70%、カビの栄養素となる糖分が多くある環境で多く繁殖するためです。ではなぜクローゼットという、一見水分が関係しなさそうな場所にカビが生えてしまうのでしょうか?主な原因は以下の3つです。
- 汗などを吸った服をそのまましまう。
- クローゼットに衣類がぎゅうぎゅうに詰まっている。
- 扉を常に閉めきっている。
クローゼットは浴室のように高温多湿な環境ではありませんが、丸一日着用した衣服は汗などの見えない水分を含んでいます。クローゼットはただでさえスペースが狭く通気性の悪い場所です。そんな場所に余裕なく衣服を収納していると、無意識のうちにカビが繁殖しやすい環境の条件を満たしてしまうのです。
クローゼットの掃除をしよう!
クローゼット掃除の重要性について確認したところで、次はクローゼットの掃除のコツとそのポイントについてご紹介します!
準備するもの
- ハンディモップ
- 床掃除用のシート
- アルコール除菌スプレー
- 雑巾
- ゴミ袋など(衣類の埃除け用)
掃除の手順
1.床の上に置いてある荷物をクローゼットの外に出す
クローゼットの床には衣類の出し入れによって発生した埃が溜まっています。それらをしっかり掃除するために、多少手間ではありますが床に置いている荷物は一時的に外に出します。この工程を想定して、キャスター付きの収納ケースなどを利用すると荷物の出し入れが格段に楽になりますよ!
2.ゴミ袋などを使って服にカバーをかけて、上の棚の埃を落とす
床の上の荷物をどけたので、ついつい床の上の掃除をしたくなりますが、次の行程はクローゼットの上の棚の埃取りが先です。高い場所を後に回してしまうと、せっかく掃除した床をまた掃除することになるからです。ゴミ袋などで服に埃がつかないようにカバーをし、ハンディモップを使って埃を落としましょう。埃は隅っこにたまりやすいので、しっかり端まで埃を取りましょう。
3.床に落ちた埃を含め、床に溜まった埃を床掃除用シートや雑巾などで拭き取る
高い場所の掃除が終わったら、次は床の拭き掃除です。掃除機を使った方が早いのでは?と思われるかもしれませんが、もし万一カビの菌がクローゼット内に繁殖していた場合、むしろ掃除機の排気口からカビの菌を部屋やクローゼット全体に撒き散らしてしまう可能性があります。また、掃除機の場合夜ご近所迷惑になるので夜間の掃除ができなくなってしまうので、我が家ではクイックルワイパーなどの床拭きシートを利用しています。
4.クローゼット内の空気を入れ換える
床掃除が終わったら、外に出した荷物を戻す前にクローゼットの換気をしましょう!前述した通り、カビは湿気の高い環境を好むため、クローゼット内の空気の入れ換えは非常に大切なカビ対策の一つです。床掃除に使用した床拭きシートも水分を含んでいるため、その水気を乾燥させる目的もあります。私はなるべく掃除などにかける時間を短縮したいので、扇風機の風をあてて時短しています!
5.外に出した荷物を元の位置に戻す
十分に換気が終わったら、掃除はこれで終わりです。掃除のために出していた荷物を元の位置に戻せば完了です!だいたい30分もあれば終わります。
クローゼット掃除の頻度
ではクローゼットにしまっている大事な衣類を守るために、どれくらいの頻度でクローゼットの掃除をするべきなのでしょうか?理想としては週に1回、換気を兼ねた簡単な掃除を、そして半年に1回と言われています。ですがやはり、週一回を習慣化するだけでもなかなか難しいですよね。なので我が家では基本的には二週間に一回、梅雨などの湿気の多い夏場は一週間に一回のペースで掃除をしています。
慣れるまではどうしても、「面倒くさいな…」と感じてしまいますが、定期的にコツコツ続けていけば、クローゼット内の環境も改善していくので案外負担は減っていきます!あなたのライフスタイルに合う形で取り入れてみてくださいね。
掃除以外のカビ対策
クローゼット掃除の手順についてはご紹介しましたが、カビ対策は掃除だけではありません。次は掃除以外のクローゼットのカビ対策についてご紹介します
クローゼットの収納が7〜8割程度にキープする
クローゼットは扉を閉め切ることができるので、日常的に使用する衣類のほかに普段あまり使わないアイテムや、それこそ生活感あふれる家電なども一緒に収納してしまいます。それ自体は問題ないのですが、スペースいっぱいにモノを詰め込んでしまうと、それだけでクローゼット内の通気性が悪くなります。
何より掃除のたびに外に出さなければいけないので、掃除が億劫になり、ついつい後回しになってしまうんです。私も昔は同じ理由でついつい明日やろう、また今度やろうと後回しにしていました。(そしてワンピースにカビが生えました…)
ですがクローゼットのスペースを余裕があると、クローゼット内の通気性が良くなりますし、何より一番面倒な荷物の出し入れが楽になります。見た目もスッキリして、どの服がどこにあるかも探しやすくなるので、掃除だけでなくちょっとした服探しの時間短縮にもなります。我が家でも私の失敗を教訓に、7〜8割のスッキリ収納を意識するようになってから掃除の負担も減り、何より主人が朝のスーツ選びが楽になったと好評でした!
脱いだ服をすぐにしまわない
仕事から帰ってきて、きていたスーツをハンガーにかけてクローゼットにしまう。日常の当たり前の動作ですが、一度袖を通した服には汗などの水分を吸っていて湿っています。そのため、そのままクローゼットにしまってしまう=無意識のうちにクローゼット内をカビにとって良い環境を作ってしまいます。
なので、一度きた服は、すぐにクローゼットに仕舞わずに一晩おいてしっかり乾いてからクローゼットにしまいましょう。その際、ブラシなどで表面の汚れを落としておくとより効果的な対策になりますよ。
除湿剤を利用する
とはいえ、換気や収納の工夫だけでは限界もあります。なので我が家では除湿剤も利用しています。湿気は水分なので、クローゼットの下の部分やクローゼットの隅に空気が滞納すると言われているので、我が家ではクローゼットの隅に2つ、そして吊り下げるタイプの除湿剤を使っています。
ただ、市販の除湿剤も永遠に使える訳ではありませんので、有効期限を確認し、効果が切れたら新しいものに取り換えるよう気をつけましょう。
カビの被害が出たときの対処法
どれだけしっかり対策をとっても、100%カビを防ぐのは難しいです。時には運悪くクローゼットにしまっていた衣類にカビの被害が出ることもありますよね。最後に、もしカビの被害が出た時にどう対処するべきかをご紹介しますね。
クローゼットの中身を全て出す
もし衣類にカビの被害が出てしまったら、かなりショックですよね。とはいえ落ち込んでいる暇はありません。気を取りなおして、まずはクローゼットの中にしまってある衣類や収納ケースを全て外に出しましょう。被害が1つ出た場合、他の衣類などにも被害が出ている可能性もあります。
カビの種類によっては直ちに処置をすれば生えたカビを落とすこともできます。カビが生えた衣服はすぐに捨ててしまわずに、とりあえず別の場所によけておきましょう。
クローゼットを消毒する
クローゼットの中身を取り出し終わったら、本格的に憎っくきカビの退治をします。とは言えクローゼットは浴室と違い丸洗いができないため塩素系のカビ取り剤は使用できません。そのため、基本的には消毒用のエタノールを使用します。
床や壁に直接カビが生えている場合は、用意した消毒用エタノールを直接カビに吹きかけ、濡れた雑巾などで拭き取りましょう。ここで乾いた雑巾を使用すると、カビの胞子が飛んでしまうので絶対に濡れた雑巾を使用してください。
もしカビを拭き取っても黒い点々が残ってしまったら台所用の漂白剤をお湯で薄め、しっかりタオルに染み込ませて拭き取る方法もあります。ただし、漂白剤は強い薬剤なので、壁や床の材質によっては変色や素材を痛める恐れもあります。漂白剤を使用する際は、事前に目立たないところで試して確認をしましょう。
カビの被害がでた衣類の応急処置
「カビ」と一口に言っていますが、カビには実は2種類あります。「白カビ」と「黒カビ」です。この場合、応急処置ができるのは残念ながら白カビだけで、黒カビは落とすことができません。黒カビの被害が出た衣服は悲しいですが諦めるしかありません。なのでここでは白カビが生えた時の対処法についてご紹介します。
カビの被害が部分的なものであれば、クローゼットの消毒の際に使った消毒用エタノールをタオルなどに含ませて、シミ抜きの要領で裏側にタオルを当て叩いて拭き取ります。カビが取れたら天日干しにしてしっかりと乾かしましょう。
気になるようであれば、水洗いができる衣類であれば酸素系の漂白剤に衣服をつけ置きしてから洗濯していつものように干せばOK!洗えないものはクリーニングに出すという最終手段をとりましょう…。
まとめ
今回はクローゼットの掃除のコツについてご紹介しました。
- クローゼットはカビが繁殖しやすい環境。
- 脱いだ服はすぐにしまわず、しっかり乾かしてからしまう。
- 週一回、クローゼット内の換気と埃をハンディモップなどで拭き取る。
- クローゼットは7〜8割収納をキープし、除湿剤なども利用する。
- カビが生えたらクローゼット全体を消毒する。
- 白カビの場合は消毒用エタノールで処置をする
クローゼットには、スーツやパーティードレスなどの比較的高価な衣類をしまっていることが多いですよね。中には思い出の品を保存しているご家庭もあるかと思います。どんな服でもカビの被害が出たらショックですが、それが思い入れのあるものだとショックは倍増ですよね。そのためにも、カビ対策をしっかりして、大切な衣類を守っていきましょう!