日々子育てをしていると、今日はしんどい、疲れた・・・となることもあると思います。もちろん子供は可愛いし大切な存在なのは間違いないのですが、同時に子育ては体力・精神力共に負担も大きいものです。
特に精神的な疲れは子育てにも影響してしまいます。子育てに対して「仕方なくやっている」「〜しなければいけない」という気持ちが強い時は危険信号です!
実は、子育てに大変さを感じているお母さんの中には子育てに「義務感」を感じている人が多いというデータがあるんです。今回は子育ての大変さを少しでも軽減するための方法を紹介していきます!
目次
子育ての「義務感」ってどういうこと?
「義務感」は危険信号!?
一般的に、義務感とは「本当は嫌だけど役割だから仕方ない」というように、気が進まないことだけれども立場上や周囲との関係上止むを得ず行なっている時に感じます。
本当に自分が望んでやっていること、やりたいことをしている時にはこのような感情は出てこないものですよね。本当はやりたくないことなんだけどもやらなければいけない時に、「これが義務だから」と自分を無理やり納得させているのです。
義務感だけを感じながら仕事などをしている人は愚痴や言い訳が多くなったりがちです。さらに、「やらなければ」と自分を追い込んで精神的に余裕がなくなり、ストレスがたまったりイライラしていることが多くなったりしてしまいます。
子育ての場合、お子さんに対して「母親だから」という責任感や使命感は誰もが感じているものだと思います。しかし、義務感だけを強く感じながら育児をしているという時には注意が必要です。
「義務感」と「使命感」の違い
一見同じように「母親だから〜しなければ」という思いでも、義務感からくるものなのか、使命感から来るものなのかで大きな違いがあります。
義務感で子育てしている人は、子供が落ち着かないから、夫や親に何か言われるから、周りの目が気になるから・・・などの理由で子育てを行なっている場合が多いです。この時、自分が動く動機が自分の外側(子供や家族、周囲の人など)にあると言えます。
一方で「使命感で子育てしている人」は、子供の教育が大切だから、子育てが自分のやりがいになっているから・・・など、自分が「子供のために〜したい」という思いで子育てを行なっています。動機は自分の内側(自分がこうしたいという思い)にあります。
子育てに限らず、一般的に義務感を感じながら行なっていることは多くの場合長く続けられません。「本当は気が進まない」のに自分が無理をしている状態だからです。
母親にとって子育ては日常生活の一部であり、何年も続く長期戦でもあります。無理をしながらではいつか限界がきてしまうので、こうした感情はできるだけ手放していった方が良いでのす。
- 子育ての義務感が強い人=子育てする動機が夫や親、周囲の人の目など自分の外側にある
- 使命感で子育てをする人=子育てが自分のやりがいになっている、子育てを自分にとって大事な課題であると認識している
子育て中に義務感を感じやすい人はこんなマインドに注意!
子育ての常識や育児書を気にしすぎる
一般常識や世間体は誰もが気にするものですし、それ自体は決して悪いことではないです。しかし、それを気にしすぎてしまうと「子供が3歳になったら〜をしなければいけない」など、一般に沿った子育てをすることを頑張り過ぎてしまいます。
また、子育てに行き詰まっていると感じている時やお子さんにどう対応したら良いか困っている時、育児書を読むという人も多いと思います。しかし、子供の成長発達の度合いは個人差があります。一般常識や育児書の内容とお子さんの個性が合っていないということも多々あるでしょう。
その部分を考慮せずに本の内容を実践しようとすると、それが義務のようになってしまうという場合があるので注意が必要です。
子育てに対する理想像が高い
自分なりに「こういう母親でありたい」という理想像を描いている人は多いと思います。自分やお子さんの在りたい姿を思い浮かべて日々子育てを頑張ることはとても良いことです。
しかしその理想が高く、現実的に無理があったり、自分や家庭の状況とかけ離れているという場合には注意が必要です。理想通りにならないことにストレスや罪悪感を感じてしまいますし、理想に近づけようとすること自体が義務感につながってしまいます。
理想を思い描くことは大切ですが、子育ての場合はそれが生活の一部であり、ゴールが見えにくいものです。途中で息切れしないためには、理想はありつつも自分が無理をしないということも重要なことです。
周囲と比べたり、自分だけが子育てをしていると感じている
家庭の中で夫や他の家族の協力を得られず、一人で子育てをしていると感じる時にも子育ての義務感を感じやすいと言えます。また、周りのママ友などと比べて夫が家にいない、実家が遠いなど自分の環境が恵まれていないと感じてしまうと人も注意が必要です。
自分だけが負担を背負っていると感じる時、やりがいよりも義務感の方が大きくなってしまいます。
- 育児書の内容に合わせることに拘る
- 自分の描いた理想通りに子育てをしたい
- 自分だけが子育てで苦労している
子育てに義務感を感じた時、考え方を転換するには
大切なものは何か?を意識する
義務感で子育てをしている、子育てに疲れたと感じている時には一度立ち止まってみましょう。子育てが上手くいかないという困難や不安を感じる時ほど、色々な本やテレビの情報・他人のアドバイスなど外に正解を求めてしまいがちです。
ですが、そんな時に一番必要な事は外から得られる答えや情報ではなく、自分が本当に大切にしたいものは何か?を考えてみることです。
例えば私の場合は子供と楽しく一緒に過ごせる時間です。大変な時期は1日ですら長く感じてしまいますが、長い目で見ると子供の成長は早いものです。乳児の時、幼児期から小学校・・・その時その時が巻き戻せないかけがえのない時間です。それに気が付いてから、一つ一つの時間を大切にするようになりました。
“兄弟や友達に優しい”など、お子さんの良い部分に目を向けてみるのも良いでしょう。そこからお子さんにこんな人になってほしいか、どんなことを学んで成長してほしいかなどを考えてみて下さい。そのために今自分ができる事は何か、お子さんにどんな関わりができるのかが軸になります。
軸になる部分を意識することで、「〜しなければ」という義務感から、自分の思いや熱意という「使命感」を元に子育てに取り組むことができるようになると思います。
育児書との付き合い方を考える
本来育児書は子育てに困った時に助けてくれるものです。なのに育児書の内容を実践しようとするあまりそれに義務感を感じてしまったり、ストレスを感じてしまっては本末転倒ですね。
育児書の内容を実践するのは子育ての手段であって、目的ではないはずです。
当然のことですが子供の個性や性質は様々で、万人に有効な子育て方法などはありません。重要なのは、本のやり方通りの関わり方をすることより、お子さんが今何を求めてどのように反応しているかをしっかりと受け止めること、お子さんに合った方法を探ってくことです。
育児書のやり方は参考程度に留め、自分とお子さんの状態に合った子育ての在り方を見つけるようにしましょう。また、多くの情報があり過ぎると混乱し疲れてしまうので、一番自分に合った内容のものを厳選することも必要です。
理想を追いかけることに拘り過ぎない
理想や目標を意識することが子育てをするモチベーションになっている場合は良いですが、それが自分にとって義務感や重荷になっている時は少し考え方を変えてみましょう。そのためにここでは2つの視点を紹介します。
一つは、今の自分にとってベストを尽くすことです。
子育ては安易に正解・不正解が出せるものではないですよね。今日上手くいったことが次の日には上手くいかないということも多々あります。それは自分もお子さんも日々変化しているからです。なので、今自分がしている子育てがお子さんにどんな影響を与えるのかは、長い目で見て考える必要があります。
そんな繰り返しの中で、後になって「あの時ああしておけば良かった」「もっとこうすれば良かった」と後悔することもあるかもしれません。ですが、その時々に自分にできる精一杯のことをしていたと思うことができれば、失敗も前向きに捉えることができるようになります。
二つ目は大きな進歩ではなく小さな成功や成長に目を向けることです。
毎日の中で良かったこと、良くなかったことを評価して小さな改善を積み重ねつつ、自分が嬉しかったことやお子さんの成長を感じたことを振り返ってみると良いでしょう。お子さんと一緒に毎日少しずつ前進していけば、気付かない間に大きく理想像に近づいているかもしれません。
大変な時期を乗り切る方法
子育て時間と距離を置いてみる
友人やパートナーとの関係と違い、子育ての場合は行き詰まっている時でも、子供と距離を置くことはできないのが辛いところですよね。そんな時は、短時間でも子育て時間と距離を置いてみてはどうでしょうか。
お子さんが幼稚園に行っている間でも良いですし、一人でお茶をしてみる、映画や美容院に行くなど、子育てや家事のことを忘れられる時間を意図的に作ってみて下さい。
敢えて日常から切り離した時間を作ることで気持ちが切り替わり、お子さんのことや子育てのことも違った視点で考えることができるかもせん。
子育ての失敗エピソードなどを読む
育児書などを読んで参考にするのはもちろん良いことです。でも、時には他の人の失敗談や困ったエピソードを面白おかしく描いた漫画などを読んでみるのも気分転換になるものです。
「こんなことあるある!」と笑いながら共感しているうちに気が軽くなったり、自分の悩みも後から笑い話にできるかなと元気をもらえることもあると思います。SNSなどでも色々な漫画やエピソードが公開されているので、手軽に読むことができます。
ぜひ家事の合間などのちょっとした隙間時間にのぞいてみて下さい。
まとめ
- 子育てには「義務感」より「使命感」を持って臨みたい
- 育児書や自分の理想に拘りすぎると子育てが義務になりがち
- 一般論や周囲と比べず、自分なりの子育てを見つけることが重要
- 気分転換の時間も大切
今回は子育て中に注意したい「義務感」という感情について説明しました。義務感を感じながら行う子育ては、自分にとってもお子さんにとっても辛いものになってしまいます。
子育ては長く続くものです。その間には良い時も悪い時もあるのが当然ですが、ネガティブな感情は出来るだけ上手く手放せるよう今回の記事を参考にしてみて下さい。一緒に頑張りましょう!