あと少しで見たいテレビが始まってしまうのに、食後の後片付けが終わりそうもない。
「あとでいいか~」と軽い気持ちで後回しにしたら、ご飯茶碗はカピカピ、お皿のベトベト油汚れも乾いていて悲惨な状態になってしまった・・・なんてことはありませんか?食器をたくさん使った日や、張り切って品数を増やした日に限ってこうなるんですよね。
実は私、「後回しにしなければよかった~」と後悔した経験がたくさんあります。私は特に夕食の後、こういう失敗をしていましたがあなたのお家はいかがですか?
我が家では、苦い経験がいろいろな時短家事の知恵になっています。今では、誰でもできる食後のひと工夫だけでお皿洗いがとても楽になって、自分の時間を作ることができるようになりました。
今回は、そんな食器洗いに関する時短術を紹介します。
目次
食器を洗う前に拭き取りをするメリット
お皿や、フライパン、フライ返しなどの調理器具に付いた油汚れ、ボウルにこびりついたホットケーキミックスやお好み焼きのタネは、乾く前に拭き取っておくとあとの食器洗いがとっても楽チンなんですよ。
既に実践しているご家庭も多いと思いますが、ご飯茶碗やみそ汁のお椀は、食べ終わったら水に浸けておくと洗う時に簡単に汚れを落とせますね。
節水できる
我が家では食器洗いの最中、中々落ちない汚れをこすっているとき、水を出しっぱなしにしてしまっていました。使った水はどんどん流れて行ってしまうので、どのくらい水を流しているか実感がないんですよね。それなので、あんまり気にしていませんでした。
ところが、実は思った以上にたくさん水が流れているんです。
- 1分間水を出しっ放し →→→ 約12ℓ
- 5分間水を出しっ放し →→→ 約60ℓ
- 10分間水を出しっ放し →→→ 約120ℓ
お皿洗いって、1分じゃ終わらないですよね?4~5人分を10分で洗ったとしても約120ℓも使っています。もちろん、スポンジで洗っているときは水を止めている人が多いとは思いますが、泡が多いと洗い流す時間は結構かかるものです。
ちなみに、お風呂の湯舟はだいたい180ℓです。「うちはお風呂のお湯を洗濯に使っているから節水できてる」と思っていても、毎回のお皿洗いで意外と水を使っているかもしれません。
食器を洗う前に汚れを拭き取っておけば、洗剤の使用量を減らせますからその分洗い流す水も少なくて済み、経済的です。
洗剤の使用量を減らすことができる
食器に残った汁やタレなどの汚れは、お皿を洗う前にキッチンペーパーやウエス(不要な衣類やハンカチなどの切れ端)、新聞紙を使って拭き取っておくと、洗剤の継ぎ足し回数が減ってエコになります。
食器洗い時間を短縮できる
1日3食作っても、ちゃんと自分の時間が持てると気持ちに余裕が生まれてゆったりとした気分でいられます。
それなら、お皿洗いの時間を短縮して少しずつ時間を作っていきましょう。
洗い物に時間がかかるのは、以下のような理由があります。
- そもそも食器の量が多い。
- 頑固な油汚れ・こびりついた汚れが固まっている。
- すすぎの時に泡切れが悪い。
このように時間を食う要因を解決するのにこんなアイデアはいかがでしょう。
- 盛り付けを、銘々皿から大皿盛りやワンプレート等に変える。
- 汚れが温かいうちに、または乾く前に拭き取る。
- すすぎを短くするため、洗剤使用量を減らすか薄めて使う。
スポンジが汚れない
カレーを作った後のお鍋や、ホットケーキミックスを混ぜた後のボウルを水に浸けておいても、そのままスポンジでこすると色が移ってしまったり、スポンジの中に粉ものが入り込んでしまって「お気に入りのアニマルスポンジなのに!」と困ったことはありませんか?
まだ使えるスポンジを捨てるのは、断腸の思いではないでしょうか?
トマト系のパスタソースなどもそうですが、頑固そうな油物や色が移りそうな汚れは、特にしっかり拭き取りをすることが大切です。こうしたトラブルを減らせばスポンジを長く使うことができますね。
シンクが汚れにくくなる
洗い物が終わって一息ついたとき、よくよくシンクを見ると水アカが浮き上がって見える気がしたんです。指でこすってみたら、ヌルヌルベトベト。なんと、水アカをコーティングするように油汚れが乗っかってたんです。
「昨日シンクを掃除したばかりなのになぜ!?」と思ってたら、原因は食器やフライパンの汚れを拭き取らなかったからでした。汚れってどうしても周りに移っちゃうんですよね。
拭き取りをしてから洗うようにすると、シンクが汚れにくくなるのでシンクの掃除は週1回くらいでよくなりました。
洗う前に拭き取りをしないデメリット
拭き取りをすると、節水、時短、スポンジやシンクに汚れ移りしにくいなどメリットがたくさんありましたね。更には洗剤の使用量も減らせることができるので手荒れしにくくなります。
では、今度は拭き取りをしないことで生まれるデメリットを見ていきましょう。
環境を汚染してしまう
頑固な油汚れを落とすために、泡立つまで洗剤を何度も継ぎ足しているとたくさん洗剤を使うことになります。水を汚しているかも・・・と心配になりますね。
現在は昔に比べて下水処理場の汚水処理能力が上がっているものの、少なからず環境に影響がありますので、洗剤の使い過ぎにならないよう気を付けたいですね。
手荒れする
食器洗い洗剤は、油汚れを素早く落としてこそ高く評価されます。言い換えるとそれだけ洗浄力が強いということなので、手には負担がかかります。
手にやさしい食器洗剤もありますが、「手ごわい油汚れを素早く落とす」というわけにはいかないのが現状のようです。
「洗浄力、泡立ち、泡切れ」について様々な食器洗剤を比較している【徹底比較】食器用洗剤のおすすめ人気ランキング33選に使用感が記載されていますので、洗剤選びの参考にされてはいかがでしょうか。
ちなみに我が家では、カレーやトマトソースなどの特に頑固な油汚れに対しては、拭き取るときにスプレータイプの洗剤を使用します。こちらです。
引用:楽天
スプレーして1分くらい時間をおきます。その後で拭き取ると、「手にやさしい洗剤」で洗ったときでも、楽に油汚れを落とすことができるので助かっています。もちろん、手荒れが気にならない人はそのまま洗い流すこともできますよ。
排水口の詰まりの原因になる
シンクの排水口には、食材のカスが流れていかないようにネットを付けている方も多いと思います。しかし、これだけでは万全ではありません。食材カスをキャッチしても、ギトギト油汚れや粉ものを流せばパイプが詰まりやすくなってしまいます。
- サラダ油や肉の油などの油脂が固まったもの
- 食材カス
- 蓄積されたヌメリ
- うっかり流してしまった固形物(キャップやスポンジの欠片など)
- 洗剤や石鹸のカス
ストレスになる
「時間がない!急がなきゃ!」
「やりたいことがある」
こんな時はちゃちゃっとお皿洗いが終わればストレスがなくていいですね。
落ちにくい油汚れをゴシゴシ、カピカピのご飯茶碗をガシガシ。これでは時間がかかるのはわかりきっていますし、ストレスになってしまいます。
「もう、食事作りからして嫌!」なんて気持ちになってしまわないように、旦那さんなど家族に拭き取りを協力してもらうのもいいですよ。危険なものは使わないので、お子さんにも手伝ってもらえますね。
そうすれば、洗い物がスムーズになり更なる時短につながります。
汚れの種類と対処法
どんな汚れでも、ポイントはなるべく早めに対処することです。早めに対処すればするほど後が楽になり、家事にかける時間を短くできます。
洗うのを後回しにする場合でも、先にある程度汚れを拭き取ってしまうと楽になりますよ。
それでは、汚れごとに事前にやっておくといいことを確認していきましょう。
- ご飯のカピカピ
- みそ汁のお椀
- グラタン等、溶けたチーズが乾いたもの
- 油汚れ(カレー、炒め物、揚げ物等)
- 粉もの(ホットケーキ、お好み焼き等)
- ドレッシングやソース
拭き取り方法
新聞紙は、一度くしゃくしゃにしたものを広げて使うと、より効果的に汚れを絡めとることができます。広告などツルツルした紙は、残念ながら拭き取りには向きません。
ウエス等の布は、新聞紙よりも吸水・吸油に優れた効果を発揮してくれます。時間がある時にカットしておくとすぐ使うことができてとても便利です。
大きさも、大・中・小と作って分けておくと、お皿の大きさによって使い分けることができ、無駄を省くことができます。
もしも新聞紙やウエスがない場合は、シリコン製の柔らかいゴムベラを使うと簡単に汚れをこそげ取ることができます。シリコン製のゴムベラは熱に強く、さらに、ゴミが増えないこととカラーバリエーションが豊富なことも魅力です。
引用:楽天
手にやさしい食器洗剤
「手にやさしい洗剤を使えば、環境汚染も防げて一石二鳥になるかも」と思ったら、油汚れが落ちにくいなと感じたことはありませんか?
そのため、継ぎ足しの回数が増えて洗剤がすぐになくなってしまうからちょっと高くついてしまうことも。もちろん、すべての「環境にやさしい洗剤」がそうとは限りませんが、実際に使ってみると油汚れが落ちにくい傾向はあります。
それでも、毎回ゴム手袋をつけるのは面倒という人は手にやさしい洗剤を使いたいですよね。そんなときに役立つポイントをまとめました。
- より丁寧に拭き取る
- 二度拭きをする
- スプレータイプの洗剤を使ってしっかりと拭き取る
拭き取りをしっかり行った後に食器洗いをすれば、多少洗浄力を抑えた洗剤でもスッキリと洗い上げることができます。
「手にやさしい食器洗い洗剤」の一例を紹介します。
引用:楽天
植物性の台所洗剤で、松やレモン、ウーロン茶から抽出した成分を中心とした洗剤で手荒れの心配もなく環境にもとても優しいです。
食器洗いを手早く済ませるコツ
ここまでは、食器洗いの前に油汚れやこびりつきを拭いておくと時短や節水になることをお伝えしてきました。
実は「拭き取り」は、お皿洗いの時間を短くするためのアイデアの一つにすぎません。ほかのセオリーと組み合わせることでさらなる時短を実現することができます。
無駄に汚れを広げない
食後にダイニングテーブルからキッチンへ食器を運ぶ時、重ねられるだけ重ねて持ってきたほうが手間が省けると思いませんか?
ところが油汚れが付いた食器は、多少手間でも重ならないように運ぶことがポイントです。重ねることでお皿の裏側まで油まみれにしてしまうと、拭き取りや洗うのにに時間がかかってしまいます。拭き取りが最小限で済むように重ねないで運びましょう。
汚れを乾かさない
油汚れは、冷めたり乾いたりすると固まってきて取りづらくなってしまいます。できれば温かいうちに拭くときれいにはがし取ることができます。
もしかしたら、一番厄介な汚れはご飯茶碗がカピカピに乾いてしまったものかもしれません。水に浸けてふやかさないと、金タワシでも歯が立たないこともあります。
食事が終わったら一番先に運んで水に浸けておき、最後に洗うとしっかりふやけていて洗いやすいです。
洗う順番
あなたなら、グラス、お皿、お鍋、どれを最初に洗いますか?効率の良い順番を知っておくと、より手早く洗い上げることができます。
- コップ、グラス、割れやすいもの
- 軽い油汚れ
- ギトギト油汚れ
- まとめてすすぐ
上記のように、1番にガラスがきているのは割れやすいことと、こってり油汚れがついているということがほぼないという理由からです。ほかの食器とごちゃごちゃになる前にすすいでしまう方が良いでしょう。
2番目は汚れが比較的軽いものです。この順番で洗うと、洗剤の継ぎ足しを最小限に抑えることができます。
3番目はフライパン等油汚れの強いものです。これを先に洗ってしまうと、気づかないうちに油のベトベトを広げてしまうこともありますので、最後にしたほうが無難というわけです。
そして最後にまとめてすすぎましょう。
まとめ
- 洗う前に汚れを拭き取るメリットは、洗剤と水の節約になり、シンクが汚れが付きにくいこと。
- 汚れを拭き取らないデメリットは、流した汚れが排水口のパイプを詰まらせる可能性があること。
- 汚れは乾かないうちに拭き取る。
- 優秀な拭き取りアイテムは新聞紙、ウエス、ゴムベラ。
- 拭き取りをすれば、「手にやさしい洗剤」でもストレスなく油汚れを落とせる。
- 手早い食器洗いのコツは、汚れを広げない、乾く前に対処すること。
食器洗いの前に拭き取りをするのは、少し面倒なイメージがあるかもしれません。私も、実際にやってみるまではそう感じていました。
けれど、私なりにいくつか拭き取りやすくなるような工夫をしてみました。
例えば、100均でゴムベラを買い足したり、新聞紙やウエスを適当な大きさにカットしてキッチンの取りやすいところに置いておくだけで、格段に使いやすくなりました。
慣れてしまえば時短、節水、洗剤も少なくて済み、エコな生活になっていきます。
余った時間を好きなことに使ってリフレッシュしましょう!