1日に何度も使うトイレ、家族が多いとトイレが使われる頻度も増えます。少しトイレ掃除をサボっただけで便器内の水が溜まる部分にリング状の黒ずみ「サボったリング」が出来てしまい、そのまま放置すると頑固な黒ずみになり中々汚れも落ちにくくなります。
特に便器のフチ裏や便座の裏側にも蓄積されている事が多いです。日頃から掃除をしたり黒ずみができないように予防していると気持ちよくトイレを使えます。また、急な来客で「トイレを借して」と言われても安心ですよ。
目次
黒ずみが出来る原因
なぜトイレの便器内に黒ずみが発生してしまうのでしょう?
黒ずみの原因は「トイレの黄ばみに黒カビが生えた」ものです。ただ単に黒ずみは発生してしまうのではなく他の原因と合わさって発生してしまいます。原因が分かればトイレの黒ずみ掃除のやり方も分かりやすくなりますね。
- 黄ばみ
- 黒カビ
- 水垢
この3つが関係して黒ずみが発生します。3つの特徴をしっかり理解すれば原因がさらによく分かり掃除をする時にも役に立ちます。
黄ばみ
トイレの黒ずみが発生する初期段階です。黄ばみの原因は「尿石」です。尿に含まれるタンパク質(カルシウム)が蓄積し硬化されます。こびりついた尿石が「黄ばみ」になってしまいます。
放置すると尿や尿石の成分が腐敗してバクテリアが繁殖し、悪臭の原因にもなります。黄ばみはアルカリ性なので、酸性洗剤が有効です。
黒カビ
黒カビはトイレの黒ずみの直接的な原因です。黒カビが繁殖する条件は、温度、湿度、空気、エサが必要になります。この条件をトイレの場合で考えると…
- 温度:20〜40度
- 湿度:65%以上
- 空気:酸素
- エサ:排泄物、尿石
これらの条件が揃い黒カビになり、黒ずみへと変わっていきます。黒カビは「酸性の汚れ」なので、アルカリ性洗剤がオススメです。
水垢
水垢は、黒カビをコーティングし、トイレの黒ずみを除去しにくくします。
水垢とは、水道水に含まれるミネラル、カルシウム、マグネシウム、鉄分、ケイ酸などが蓄積してできるザラザラした白っぽい汚れです。水垢は「アルカリ性」なので、酸性洗剤がオススメです。
この3つの条件が揃い黒ずみが発生してしまいます。
黒ずみ掃除のやり方
トイレの黒ずみ掃除のやり方にも軽度のよごれと頑固な汚れがあります。ここでは両方の掃除のやり方を紹介していきます。
水抜き
黒ずみ掃除をする前にまず最初のポイントは水の溜まっている部分の水を抜いて置く事です。汚れがひどい場合はそのまま洗剤を使うと薄まってしまいます。
用意する物
マイナスドライバー
- トイレの止水栓をマイナスドライバーか、手締めで止める
- トイレのレバーを数回引いて水を流して水を抜く
軽度な黒ずみ汚れ
- ビニール手袋
- クエン酸
- トイレットペーパー
- トイレブラシ
- クエン酸と水でクエン酸ペーストを作る
ビニール手袋を装着し、クエン酸に少量の水を入れて混ぜる(水が多いとペーストが緩くなってしまうので様子を見ながら少しずつ入れていく) - クエン酸ペーストを黒ずみに塗って放置する
クエン酸ペーストをトイレの黒ずみ部分に塗り、その上からトイレットペーパーを被せてパックし1〜2時間放置 - トイレットペーパーを剥がしてからブラシを使ってこすり洗いする
- トイレの止水栓を開けて水を流して完了
頑固な黒ずみ汚れその1
頑固な黒ずみにはまずこちらの方法で。
- ビニール手袋
- 重曹
- トイレブラシ
- 水抜きをする
- トイレの黒ずみ部分に重曹をかけてこすり洗いする
ビニール手袋を装着して、トイレの黒ずみ部分に重曹をかけてトイレブラシでこすり洗いする - 水止栓を開けて水を流して完了
頑固な黒ずみ汚れその2
上記のやり方でも汚れが落ちない場合はクエン酸と重曹を一緒に使うのが有効です。
- ビニール手袋
- 重曹
- クエン酸
- スプレーボトル
- トイレブラシ
- トイレットペーパー
- 重曹をトイレの黒ずみ部分にたっぷりと振りかける
ビニール手袋を装着し、黒ずみ部分に重曹をたっぷり振りかける - クエン酸スプレーを作る
スプレーボトルにクエン酸小さじ1と水200mlを入れてよく混ぜる - 1の重曹の上にクエン酸スプレーを吹きかける
重曹とクエン酸が合わさると発砲し、洗浄力がアップします - 発砲後にトイレットペーパーをかぶせて1〜2時間程放置する
- トイレットペーパーを剥がしトイレブラシでこすり洗いする
- トイレの止水栓を開けて水を流して完了
便器のフチ・便座の裏側
便器のフチや便座の裏側にも沢山の黒ずみが発生しています。
掃除のやり方はさきほど紹介したクエン酸ペーストやクエン酸スプレーを作ってトイレットペーパーでパックし、放置させてからブラシでこすり洗いする方法が有効的です。
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重曹とクエン酸の特徴がわかりやすく書かれています。
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クエン酸スプレーの作り方と活用方法
注意すること
黒ずみ掃除で絶対にやってはいけない事があります。それは「塩素系」洗剤と「酸性タイプ」の洗剤を混ぜる事です。両方とも汚れを落とすのに効果的な洗剤ですが、使い方を間違えると大変危険ですので注意が必要です。
混ぜて使用すると有毒な塩素ガスが発生してしまいます。塩素系洗剤を使用した後に洗い流さないまま、酸性タイプの洗剤を使用するのも危険です。また、一緒に使用していなくてもどちらかの洗剤を使った日にもう片方の洗剤を使用するのも危険です。
これらの洗剤は、1日おきに使用するようにして下さい。万が一、塩素系の洗剤と酸性タイプの洗剤を混ぜてしまった場合は、すぐに窓を開けるなど換気をしてその場から離れ、刺激臭が無くなるまで近くに寄らないで下さい。刺激臭が無くなったら十分に水で洗い流しましょう。
「塩素系」の洗剤と「酸性タイプ」の洗剤の危険性について詳しく解説されています。
もう1つ気をつけたい事があります。どんな方法を使っても黒ずみ汚れが落とせないからと「サンドペーパー」を使って擦ってしまう事です。確かに汚れは落とせますが、それと同時に便器を傷つける事になります。
傷ついた部分に新たな汚れが発生するとより深く汚れが蓄積する恐れがあります。プラスチック製の便座などにはこの方法は使えません。あくまでサンドペーパーを使用するのは最終手段として考えた方がいいでしょう。
サンドペーパー
引用:Amazon公式サイト
黒ずみを予防する方法
重曹
トイレのタンクの中にカップ1杯分の重曹を夜寝る前に入れて一晩放置するだけです。タンクの中にカビが発生していた場合でも重曹の力でカビがなくなります。朝起きてから流せば完了です。手順も簡単でストレスになりません。
タンクの中が汚れているといくら綺麗に掃除していても、汚れている水を流すことになるので黒ずみの原因の1つでもあるカビを繁殖させてしまう恐れもあります。月に1~2回やるだけでしっかり予防できます。
重曹は脱臭や湿気取りの効果もあります。また環境にも人体にも無害なのでアレルギーや小さな子供のいてる家庭でも安心して使えます。
市販の洗剤
最近ではいろんなタイプの洗剤が販売されています。タンクの上に置くタイプや直接便器に貼り付けるタイプなどがあります。
置くタイプ
液体ブルーレットおくだけ除菌EX
引用:Amazon
貼り付けタイプ
スクラビンバブル
引用:Amazon
まとめ
- 「黄ばみ・黒カビ・水垢」が原因で黒ずみが発生する
- 黒ずみ汚れの度合いによって掃除のやり方を変えてみる
- 「塩素系」の洗剤と「酸性タイプ」の洗剤を混ぜるのは危険
- 黒ずみ予防にはタンクの中を綺麗にするのがカギ
汚れが目立ち始めてからだと黒ずみが発生して汚れが落ちにくくなりますが、日が浅いほど汚れも簡単に落とせます。普段からこまめに掃除をしていれば黒ずみが発生しにくくなり綺麗な状態を保てます。黒ずみが発生しても「また黒ずみが出来てしまった」というストレスがなくなります。
普段からこまめな掃除をしていると大掃除の必要もなくなり掃除の時短にもつながりますよ。