スーツのスカートを自宅でお手入れ!アイロンのかけ方を徹底解説

自分でスーツにアイロンをかけるのって、なんだか難しそうですよね。

決して安いものではないから、失敗したらどうしよう…と心配になってしまうことも多いと思います。

ですが、きちんとコツを押さえれば大丈夫。特にアイロンがけが難しいスカートも、ご自宅でケアできるよう解説していきます!

はじめに

あなたはどんな時にスーツを着ていますか?就活やお仕事、もしくはお子様のいるご家庭なら卒業式や入園式などスーツを着る機会も様々です。スーツを着なきゃいけない時って、必ず身だしなみが重要になってくる場面ですよね。

けれど、使うたびにクリーニングに出していたらお金もかかりますし、何度もクリーニング屋さんで強い洗浄をすることによって、スーツの生地自体がだんだん弱ってきてしまいます

自宅でスーツのケアをしていらっしゃる方も、毎回自分でアイロンをかけるなんて大変!失敗したらどうしよう!という心配を抱えていると思います。中でも苦戦しがちなのは、やっぱりスカート

一般的にジャケットやスラックスよりも薄い生地で作られているのでしわが付きやすいうえ、プリーツが入っているデザインのものだと余計にアイロンをかけるのが面倒に・・・。

だからといって、放っておけば置くほどスーツのしわは取れにくくなります。

身だしなみが重要な場面にしわくちゃのスーツで出席なんてしたら…。悪い意味で、ちょっとだけ目立ってしまうかもしれません。逆にピシッとしたスーツに身を包んでいたら、背筋が伸びて自信が付きますし、周りの人からも好印象に見られることができます。

沢山悩んで買ったスーツ、長く大切に着れるようケアしてあげましょう。

 

アイロンをかける前に

スーツにアイロンをかけるにあたって、注意しなければいけないことがあります。

スーツのアイロンで注意すること
  • アイロンの温度
  • 当て布
  • 水分

この3つを守らないと、綺麗にアイロンがけができない上に、大切なスーツを弱らせることになってしまいます!

アイロンの温度

あなたのスーツはどんな素材でできていますか?実は素材ごとに、アイロンの適切な温度が違うんです!

適切な温度よりも高い温度でアイロンがけをしてしまうと、生地が傷ついてテカリなどの原因になります。逆に低すぎる温度では、しわをきれいに取ることができません。

一般的に素材に対して適切な温度は次のように言われています。

  • 綿・麻…高い温度(180~200℃)
  • ウール…中程度の温度(140~160℃)
  • ナイロン・アクリル…低い温度(110~130℃)

素材はタグを見れば一目瞭然ですし、洗濯表示を見れば適切な温度もわかります。きちんと確認してからアイロンがけするようにしましょう!

マーク 温度設定 マークの意味
高温 底面温度200℃を限度としてアイロン仕上げができる
中温 底面温度150℃を限度としてアイロン仕上げができる
低温 底面温度110℃を限度としてスチームなしでアイロン仕上げができる
アイロンがけNG アイロン仕上げ禁止

当て布

いくら適切な温度でアイロンをかけていたとしても、100~200℃という高い温度のものを布にあてていると、どうしても傷んできてしまいます。

それを軽減させてくれるのが当て布

オススメは、一番高い温度まで耐えることのできる綿100%のものです。

なおみ
白い当て布を選べば、下のスーツが透けて見えるのでアイロンがかけやすくなりますよ。

水分

スチーム機能の付いているアイロン、多いですよね。スチームにはちゃんと役割があるのです。

布に水分を含ませることで、しわ伸ばし+消臭をすることができます。

スチーム機能を使えば水分&熱というダブルパンチが期待できますが、スチーム機能が付いていない場合は霧吹きでOKです!シュッシュッと吹きかけて、布が湿るくらいまで水分を含ませてあげましょう。

注意
例外として、ウールはとても水分に弱い素材です。
スーツがウールでできている場合は、表面に軽く水が付くくらいにとどめておきましょう。

 

アイロンのかけ方

それでは早速、実践編!

まずは、一番の難所でもあるスカートのアイロンのかけ方をご紹介します。

なおみ
今回は、タイトスカート、全面にプリーツの入ったスカート、数か所だけプリーツのあるスカートの3つに分けてご紹介します。

タイトスカート

 
 
 
 
 
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タイトスカートにアイロンをかけるときポイントになるのは、お尻の部分のかけ方です。

フレアスカートなどと比べて布に余裕が少ないタイトスカート。座ったときにできたしわが引っ張られ、あとになりやすいのが特徴です。

生地が薄く、弱ってきやすいのがスカート。できるだけ繊維に負担を掛けないように、裏地からアイロンをかけていきます

手順
  1. 裏返したスカートをアイロン台に通して霧吹きやアイロンのスチームを当てる
  2. 当て布をし、腰の方から裾へ向かってアイロンを滑らせるようにしてかけていく
  3. スカートを少しずつ回しながら、全ての面にアイロンをかけていく
  4. 全ての面にアイロンがかけられたら、スカートを表に返して終了!

しわがまだ残っている部分があれば、当て布をした上からその部分だけアイロンを押し付けるようにしてしわを取っていきます。この時も霧吹きやスチームで表面を濡らしてあげましょう。

補足
アイロン台にスカートを通せない場合は、台の上に平に置くだけで大丈夫です。無理矢理にすると、スカートが破れてしまいます。その場合は、余計なしわをつけないよう丁寧に布を手で伸ばしましょう。

アイロンをかけ終わったら、まだスカートに水分や熱が残っている間にボトムス用のハンガーにかけましょう。ハンガーに掛けて、吊るしておくと、重力でしわを防ぐことができます。

また、プリーツの入っていないフレアスカートも、タイトスカートと同じようにアイロンをかけることができます。その場合、腰の方から裾に向かって放射状にアイロンを滑らせていくとやりやすいですよ!

プリーツスカート

 
 
 
 
 
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華やかな印象のプリーツスカートですが、プリーツが取れてきてしまうと一気にだらしなさが出てしまうデザインでもあります。

プリーツスカートにアイロンをかけるときのポイントは!裾の部分のプリーツは特に注意してピシッと折り目をつけていきましょう。

プリーツスカートの場合は、表にしたままアイロンをかけていきます。

手順
  1. 腰周り
    プリーツが始まる部分よりも上の部分に霧吹きやスチームを当て、当て布の上から一周アイロンを滑らせるようにして当てていきます。
  2. プリーツの部分
    アイロンの幅に収まるくらいのプリーツをアイロン台の上に乗せ、プリーツを手で押さえながらアイロンをかけます。この時、アイロンは滑らせるようにかけるのではなく、上から押し付けるようにして当てていきます。
注意
途中でどうしても折り目がずれてきてしまう場合があります。
間違った線をスカートにつけてしまうと修正するのが大変なうえ、スカートの形も悪くなってしまいますので、慎重にアイロンを動かしましょう。

腰の方から裾にかけて、こまめにずらしながらアイロンをかけていくことで、正しいプリーツを形作ることができます。

これを一周繰り返して、アイロンがけは終わりです。最後にボトムス用のハンガーにかけ、水分や熱が抜けるまで待ちましょう。

数か所だけプリーツのあるスカート

 
 
 
 
 
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全面にプリーツがあるわけではないけれど、所々にアクセントとしてプリーツが入っているデザインのスカートがあります。

このようなスカートは、まずプリーツのない部分を裏地からアイロンがけ、次に表に返してプリーツの部分にアイロンがけという順番でやるのがポイントです!

手順
  1. スカートを裏返し、霧吹きやスチームで布を湿らせる
  2. 当て布をして、プリーツの入っていない部分にアイロンをかけていく
    タイトなデザインの場合は腰の方から裾に向かって真っすぐ、フレアなデザインの場合は放射状にアイロンを滑らせていくと綺麗にしわを取ることができます。
  3. 一周分アイロンがかけられたら、次にスカートを表に返し、プリーツにアイロンをかけていきます。
  4. アイロン台の上にプリーツの部分を載せ、手で押さえながらアイロンを押し付けるようにします。
    この部分もスカートのデザインを左右する顔の部分なので、丁寧にアイロンがけしていきましょう。

全ての部分にアイロンがかけおわったら、ボトムス用のハンガーにかけて終了です。

ジャケット

次にスーツのジャケットのアイロンがけをご紹介します。

ジャケットはパーツごとにアイロンをかけなければいけなくて大変ですが、どのパーツにも言えるポイントは、アイロンをギュッと押し付けないこと。あまり強くアイロンをかけてしまうと、のっぺりとしたおせんべいのようなジャケットになってしまいます。

優しくアイロンをかけると、ふんわりとした立体感のある仕上がりにすることができます。また、裏地にしわが付いている場合はそこも伸ばしてあげると、裏地がチラッと見えてしまった時の印象も良くすることができます。

アイロンをかけるパーツは袖、背中、前、襟の4つです。

手順

  1. 肘の関節の部分にしわが付きやすいパーツです。霧吹きやスチームをして、当て布をした上から、しわが多い部分だけしっかり、他の部分はふんわりとアイロンを滑らせていきます。
  2. 背中
    中心の縫い目から外へ向かう方向でアイロンを滑らせます。
  3. 裏地
    裏地はとても布が薄いので、サッと軽くアイロンを滑らせるだけにとどめておくのがオススメです。
  4. 前側
    ボタンやポケットが付いていて、なかなかアイロンのかけづらいパーツです。襟側から裾へ向かって、こまめにアイロンを動かしながらかけていきましょう。

  5. 襟は裏側からアイロンをかけます。小さなパーツなので、アイロンを滑らせるのではなく押し付けるようにするとやりやすいですよ!

全体にアイロンがかけおわったら、なるべくしっかりとしたアウター用のハンガーに掛けて吊るしておきましょう。

細いハンガーよりも肩回りが安定するので、ジャケットの形が崩れるのを防ぐことができます。

スラックス

スカートスタイルのエレガントで素敵ですが、パンツスタイルもスタイリッシュでかっこいいですよね。

スラックスのアイロンがけで大切なのは何と言ってもセンタープレス!この線がしっかりと出ていなければ、ぼんやりとしてだらしない印象になってしまいます。

スカートの時と同じように、スラックスをアイロン台に通してあげるとやりやすくなります。

手順
  1. 腰回り
    霧吹きやスチームで湿らせたあと、当て布の上からぐるっと一周アイロンをかけていきます。ポケットの部分は形が崩れやすいので、念入りにアイロンをかけましょう。
  2. 股の部分
    股の部分はしわのできやすいパーツなので、軽く引っ張りながら少しずつアイロンを滑らせていきましょう。
  3. 股下から裾にかけて
    大事なのはセンタープレス!センタープレスの線に合わせて布をアイロン台の上に乗せ、折り目が付くように気持ちゆっくり目にアイロンを滑らせていきます。
注意
途中でセンタープレスの線がずれないように、手で押さえながらアイロンを滑らせましょう。布を少し引っ張りながらかけると、きれいに仕上がります。

アイロンをかけおわったらボトムス用のハンガーに、逆さ吊りにして掛けます。

センタープレスの線がちょうど折り目になるようにしておくことで、よりしっかりと線を形作ることができます。

センタープレスについては、どこまで折り目?スラックスのアイロンはセンタープレスが鍵!でも書いていますので、ご覧ください

 

まとめ

  • スーツのアイロンがけで大切なのは「アイロンの温度・当て布・水分」の3つ
  • タイトスカート・フレアスカートは裏返してお尻の部分を重点的に
  • プリーツスカートは表のままで、アイロンを押し付けるようにして慎重に
  • プリーツが数か所は言っているデザインのスカートは、プリーツのない部分を裏地からアイロンがけ、次に表に返してプリーツの部分にアイロンがけ
  • ジャケットにアイロンをかけるときは優しくかける
  • スラックスで大切なのは何と言ってもセンタープレス

服は自分の印象を決める大事な要素。

もちろん、自分でアイロンがけする時間のない時や、何度か着て汚れが気になってきた場合にはクリーニング屋さんに頼むのも手です。

今はクリーニング屋さんに持っていくだけではなく、自宅まで取りに来てくれる宅配クリーニングサービスなどもあるので、上手に活用していきたいですね。

自宅でお手入れをする場合にはぜひ「私をきれいに見せてくれてありがとう」という気持ちを込めながら、丁寧にアイロンがけをしてあげてくださいね!

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