あなたは「子育てがつらい」と思ったことはありますか?
私はあります。生まれたばかりのわが子と来る日も来る日もずっと一緒。夜は夜泣きで全く寝られないし、昼もずっと抱っこで家事が全然できない。部屋は散らかって、食事もろくに取れないし、身なりもボロボロ。夫の帰りも遅く、そういえば何日大人と話していかったっけ…
かつての私は、かわいいはずのわが子を抱いて絶望感を抱いていました。
でも、こんな私でも少しづつ希望を持って明るく子育てできるようになったのです。子育てが辛く、絶望感まで抱いているというママは意外とたくさんいるのです。あなただけではありません。

目次
子育てが辛い時とは

私も今子供がひとりいて、子育て真っ最中です。これまでにいくつもの辛かった思い出があります。少し暗い気持ちになってしまうかもしれませんが、共感いただけるところもあるかもしれませんのでご紹介します。気楽に読んでくださいね。
夜泣き
子供が生まれて一番初めにぶち当たった壁がこの「夜泣き」です。私は退院したその日から徹夜が3カ月くらい続きました。これは一言でいうと軽く聞こえるかもしれませんが、とても辛かったです。
うちの子は昼も夜も抱っこをしないと寝てくれない子でした。授乳しておむつも替えて、抱っこしてればぐっすり寝ているのに、布団に寝かせるとすぐに起きてギャンギャン泣くんです。それが一晩中続きます。
あまりにひどいので私の母に「一回放っておいて寝たら?」と言われたのですが、大泣きしてる子の横で寝られるわけがないですよね。
夜寝られないと日中の体調もとても悪く、なんだかずっとだるくて頭がぼーっとしたり、ひどいと頭痛までしてました。ただでさえ体力のいる育児と家事が、こんな体調だと全然できなくなるのです。それでも子供は待ってくれませんよね。
これが何カ月も続いて、夜中に大泣きする子供を抱きながら、子供を床に叩きつける自分の姿がふと頭に浮かびました。そこでハッとして泣いてしまったことがあります。
ですから私は虐待はとても他人事とは思えません。気持ちとても良く分かります。

公共交通機関での移動
小さな子供を持つお母さんが苦労するのが、公共交通機関を利用した移動ではないでしょうか。特に満員の電車やバスは緊張しますよね。
私がまだ20代前半の学生の頃、満員のバスの中で、赤ちゃんを抱っこして左手にはベビーカー右手には大きくて重そうなバッグを持った若いお母さんが立っていました。バッグを持った腕には、重そうなそのバッグの取っ手が食い込んでいて、額には汗が流れていたのをはっきりと覚えています。
誰も席を代わろうとせず、私も立っていたので(荷物を持ってあげようかな)と思いましたが、その勇気がなく、捕まり棒につかまりやすいように少し場所を譲るくらいしかできませんでした。それでもそのお母さんは「ありがとうございます」とお礼を言ってくれました。
SNSやインターネットの書き込み等で、公共交通機関での母親の辛いエピソードをよく目にします。私のエピソードはそこまでひどいものではないのかもしれませんが、今の日本の子育てはこれが日常なのです。
必死で無理やりベビーカー畳んで荷物抱えて抱っこして乗るのですが、それでも痛い視線を感じるのでまわりに声だして謝りまくって「おとなしくしてようね」と子をあやす。自尊感情欠如する卑屈な子になりそう、ごめんな。まわりにも子にもツラい。 #ベビーカー論争 #あさイチ
— 000 (@000ccs) September 30, 2013
こんな風に日々気を使って乗り物に乗っているんです。疲れますよね。


買い物
子供連れの買い物は、本当に大変です。苦労されている方多いですよね。お子さんの年齢によってその大変さが違ってきます。順に見ていきましょう。
- 新生児用の買い物カートを置いているお店は少ない。
- 買い物かごを持ちながら、片手でベビーカーを押すのが難しく、危険。
- 首が座って、ある程度腰も座らないとおんぶができない。そのため抱っこで前に赤ちゃんがいるので、前や下が見にくく商品を手に取って見たり、しゃがんで物を取ったりしづらい。
- 荷物が重い。(赤ちゃん、買い物袋、赤ちゃんの荷物)
抱っこ期は赤ちゃんを荷物と一緒に抱えないといけませんから大変です。
赤ちゃんを抱っこ紐に入れたまましゃがむと落下の危険があります。
- あちこち歩きまわって目的地へたどり着けない。
- 買い物カートに乗るのを嫌がる。
- 商品を触ったり、落としたりするので目が離せない。
あんよ期は自分で移動できるようになって色んなものに興味を示しますので数メートル移動するのに何分も掛かることもしょっちゅうですね。
- お菓子やおもちゃを欲しがるようになり、諭すのに時間がかかる。
- 買ってもらえないと大泣きする。
- 急にトイレに行きたいと言い出す。
- 途中で帰りたいと言い出す。
- 抱っこをせがむ。
- そもそも買い物に行くのを嫌がる。
自我が芽生えてくると色んな要求をしてきますよね。どの子も成長する過程で通る道なんですが、ホントに嫌になりました。
一人の時は必要なものをサッと買って帰ることもできたし、ゆっくりいろんなものを見てじっくり考えて買うこともできましたが、それが一切できなくなります。
そもそも買い物に行くこと自体、子供が起きていてしかも機嫌のいい時しか行けなかったり、自分の行きたいときに行けないのです。
家事ができない
私は昔から家事はあまり得意ではなかったですが、たまには手の込んだ料理をしたり、思いついたときに部屋の片づけや模様替えをしたりして楽しんでいました。こんな風に家事を思いっきりやると達成感を感じて気持ちもスッキリしますよね。
ですが、子供が生まれた途端、それができなくなります。
料理は子供が寝た時に大急ぎで簡単に作れるものを作ります。それでも途中で起きてしまうと作業中断です。朝から夕方までかけてやっと味噌汁を作ったなんて日もありました。
掃除も洗濯も必要最低限、しかも中途半端で終わることもしばしば・・・何日も部屋の端っこに埃がふわふわしていたり、畳んでいない洗濯ものが何日もたまっている光景を見て、頭の中ではいつでも「あれもやらなきゃこれもやらなきゃ」で一杯。なのに何もできない自分に自己嫌悪に陥ったり・・・。


自分のことが何ひとつできない
私の趣味はトライアスロンです。子供が小さいうちはトライアスロンは流石に無理だろうとは思っていました。でも実際はそんな生易しいものではありません。
子供が生まれたばかりの時は、本当によく泣く子で抱っこしていないと大泣きでしたので、自分が寝ることや、食べること、トイレに行くことすらできない日々でした。
すべてのことを、子供が寝ているわずかな時間に大急ぎでしていました。ほっとできる時間はゼロで、私は子供の泣き声におびえていました。
希望を持つために

では、子育てはなぜこんなに辛いのでしょうか?なぜこのような辛いエピソードがたくさんあるのでしょう。それにはいくつか理由があります。そのひとつひとつに、私がやった対処法をご紹介します。
ワンオペ育児対策
最近は『ワンオペ育児』という言葉をよく耳にしますよね。
ワンオペとは
「ワンオペ」とは、「ワンオペレーション」の略です。「ワン」はひとり、「オペレーション」は作業という意味で、それを組み合わせた和製英語だそうです。本来なら一人では回らないような作業をたったひとりでこなさなければいけない状況ということです。
本来、子育ては家族で協力してやるものです。昔は何世帯もが一緒に暮らしている家が多かったですから、一人の赤ちゃんに対して母親だけでなく、おばあちゃんや親の兄妹、女中さん、近所の方など何人もの大人が関わって育てていました。


ひとりで抱え込まない
今は母親も子育てしながら働くことが当たり前になってきていますよね。女性が社会で活躍し、自立して生きていけるようになった一方、やはり子育てや家事をそのまま母親がしていることが多く負担が大きくなっています。
本来、家事育児と外での仕事を一人の人間がすべてやるということは不可能なんだと思います。それを一人で抱え込んでしまうことに問題があると思います。
育児のストレスの問題になると、若干話は変わってくる。「お母さん」というものへの過剰期待のあるこの国では、母親のストレス、特に専業主婦のそれはやっぱりえげつない。父親が育児休暇取ったらエライ、すごい。なのに、母親が育児休暇取ったら当たり前でしょ?ヘンだよ。
— Marie (@matsu65) July 19, 2010
男性の育児休暇はだいぶ整備されてきましたが、父親が育児のために仕事を休むことへのハードルはまだまだ高いです。


精神的なサポート
「ワンオペ育児」と重なるのですが、育児を辛くさせる原因のひとつに『孤独』があります。
「ワンオペ育児」はどちらかというと、家事育児を行う人間がひとりしかいないという「物理的な孤独」で、ここで私が言う『孤独』とは「物理的な孤独」と「精神的な孤独」の両方があると思うのです。
物理的なサポートが受けられない時でも、心のよりどころとなるような相手がいれば、気持ちはずいぶん変わります。

専門家に相談する
子育ての悩みは誰にでも相談できるものではありません。主人に話を聞いてもらっても具体的な解決策がなかなか出ない時もあります。
付き合いの長い友達や親しいママ友に気楽な相談はできても、深刻な話をするとなると相手に負担をかけるかもしれない等と考えてなかなか話せなかったりしませんか?

引用:政府広報オンライン
相談できる専門家
地域には育児相談ができる専門家がたくさんいます。上の図にもありますが、
- 助産師
- 保健師
- 支援センターや保育園の保育士
- 小児科のドクター、看護師
などに相談できます。
相談できるサービス
他にも利用できるサービスとしては、
- 子育て支援センター
- 一時預かり保育
- ファミリーサポートセンター
- 保育園(母親の体調不良等を理由に利用できる場合がある)
この辺りが相談しやすいと思います。
これは子供の健診に行った時に発達障害が見つかったという方の著書です。
引用:Amazon
こんな風に、専門家に相談することで思わぬ病気や障害が見つかって、その後の援助に繋がることもあります。
児童相談所
万が一虐待が疑われる場合は児童相談所に相談することができます。
引用:厚生労働省
電話は児童相談所共通ダイヤル「189」(いちはやく)です。
いざという時は匿名で相談でき、虐待等が疑われる場合以外に自分が辛い時も相談できます。
経験者に相談する
専門家に相談するのはもちろんですが、実際の経験者の話で心が救われることがたくさんあります。
ママ友
私は子供がまだ小さかった時はよく近所の支援センターに遊びに行っていました。ここへ来れば子供と二人っきりで息が詰まるということもないですし、夏は涼しく冬は暖かいです(笑)それに自然とママ友ができて、同じ経験を持つママと相談し合うこともできました。
みんな同じような悩みを持っていたり、たくさんの工夫をして子育てしていて参考になることもたくさんありました。
SNSやブログ
また、SNSで経験者の体験談を参考にすることもありました。SNSやブログですと実際に人に話せないようなリアルな体験を見れたりするので、参考になることもたくさんあります。ブログなども参考になる話がたくさんあると思います。
ただ注意が必要なのが、スマホの見すぎです。授乳中や子供と一緒に遊んでいるときもスマホを見ながらになってはいけませんので、そこは注意してください。
あと、SNSやブログは不特定多数の方が見るものですから、思いがけず傷ついてしまうこともあります。子育ての辛さを投稿したら「じゃあ子供なんか生まなきゃいいじゃないか。」なんて言う人もいます。思わぬトラブルにならないよう注意する必要があります。
完璧主義をやめる
私は子供が生まれるまで、自分が完璧主義だなんて思ったことがありませんでした。独身の時から、料理も家事も得意ではなかったですから、それなりに必要最低限のことを適度にやってきていました。
ですが、子供が生まれたらその必要最低限なことも全くできなくなったのです。
完璧主義の自覚はなくても
あれもこれもやらなきゃ、ちゃんとしなきゃと考えるのは完璧主義の傾向があるかもしれません。子供のいない時と同じ水準で物事を考えると、以前と比べてできない自分に自己嫌悪に陥ってしまうことがありませんか?
自分を変えるのは難しいけれど、もうあなたは以前のあなたとは違います。子供のいる新しいあなたに少しづつ変わっていくのです。
家事なんてできなくてもいい
極論はこれです。私はこの考えになるまで相当時間がかかりましたが本当にそうなんです。家事なんて適当で大丈夫です。
- 料理が無理ならお惣菜やテイクアウト
- 洗濯は週末旦那さんと協力してやる、それも無理ならクリーニング
- 掃除は一日一か所と決める、もしくは週末まとめてやる
- 買い物は宅配やネット通販にする

思い切って助けを借りる
どんなに辛くてもなかなか人に助けを求めることってできないものですよね。相手に迷惑をかけるのではと思ってしまって、つい無理をしてしまうのですが、それでママが体調を崩してはなんにもなりません。思い切って助けを借りる勇気も必要です。
- 旦那さんに休んでもらう
- 両親に手伝いにきてもらう
- 一時保育、ベビーシッターを利用する
- 家事代行を利用する
あらかじめ、旦那さんや両親に話しておいたり、サービスの利用の仕方などを調べておけばいざという時の不安解消になります。
自分の健康管理を最優先に
忙しいとついつい後回しにしてしまうのが、自分の体調管理です。でも実は何よりも自分の健康が一番大切なのです。ママが健康でないと子供も夫も幸せにはなれません。
食事に気を付ける
食事は毎回ちゃんと手作りするのが理想でしょうが、そうもいかない時もあります。
ちゃんと料理すると大変ですが、野菜と魚や肉を一緒に焼いただけ、蒸しただけのものでしたら簡単ですし、最近では健康に気を遣ったお惣菜やテイクアウト、デリバリーサービスなどもありますので上手に使って、栄養バランスに気を付けた食事を心がけてください。
【 #おうちできょうの料理】
料理にお悩みのみなさんをきょうの料理の講師が応援!
本日は土井善晴さん。「おいしい料理を作ろ、思ったら、余計なことせんことですわ。
切っただけ、焼いただけ、そんでええんです。」 pic.twitter.com/7kfh8Gjkyh— リコリス (@licorice0616) April 25, 2020
忙しい時の食事はついつい炭水化物のみといった食事になりがちです。私もついつい、おにぎりだけとかパンだけなどの時がありました。でもそんな食事が続くとなんとなく疲れがとれなかったり確実に体調に影響してきます。将来的には糖尿病や高脂血症などのリスクにもなりかねませんので、忙しい時こそ食事は大切です。
できるだけしっかり睡眠をとる
私も悩んだ睡眠問題ですが、疲労回復には睡眠は不可欠です。睡眠不足でいいことは何一つありません。
私が夜泣きで悩んでいた頃は、昼間であろうと、夕方であろうと子供が寝たら私も一緒に横になることにしていました。本当は子供が寝たらやりたいことがたくさんあったのですが、夜の睡眠が足りない時は、家事なんてしないで何を投げうっても睡眠をとるべきだと思います。
子供が夜寝るようなって、自分も十分な睡眠がとれるようになってからやりたいことをやった方がいいと思います。
睡眠についてはこちらも参考にしてください。産後はなぜ不眠になりやすいの?子育て中でも睡眠をとる方法
息抜きをする
ママの息抜きには誰かの助けが必要です。普段から夫や両親などに相談して協力してもらいましょう。一人でお出かけでなくともみんなでお出かけでも息抜きになると思います。



息抜きについてはこちらも参考にしてください。
子育てでストレスを溜めないためには?気分転換について考えてみる
幸せも不安もいっぱいの新生児育児!上手に息抜きして心に余裕を!
他人と比較しない、世間の目を気にしない
子供が外で泣いたり騒いだりすると、ちゃんとしないとしつけがなってないと思われてそうと思ったり、他の子が上手におしゃべりしたり、行儀よくしていたりするのを見て、私は子育て向いてないかもと思ったりすることありますよね。実際、子供が騒いだりしていると冷たい言葉を投げられるといったこともあるようです。
確かに人に迷惑をかけるのは良くありませんが、ちゃんと気を付けているのであれば、過度に人の目を気にしすぎることはないと思います。
他人と比較したり、世間の目を気にすることはとてもストレスがたまります。それに、そのほとんどが思い過ごしだったり、勘違いだったりすることも多いのです。

まとめ

- それまでは普通にできていた何気ないことが、子供が生まれることで困難になることがたくさんある。
- 物理的、精神的孤独に陥る前に相談したり助けを借りたりすることが大切。
- 相談相手は家族・専門家・友人・SNS等様々。
- 完璧主義をやめ、家事は助けを借りて上手に手を抜く。
- 食事・睡眠・息抜きなどママの体調管理を最優先にする。
- 他人と比較したり、世間の目を気にしすぎない。
子育て中は毎日が必死で、辛いこともたくさんあると思います。でも、子育ては子供だけでなく自分も成長したり変化したり、とても素晴らしいものです。いろんな人の助けを借りて、家族みんなで楽しく子育てしてください。
こちらの関連記事も参考にされてください。