子育てにスマホを使うのをやめたい!?そんな方に気になるデータ一挙公開

育児がどれだけ大変なものなのかは、実際にやったことがないとわかりませんよね。

子供にスマホを持たせるとおじいちゃんおばあちゃんや親戚など色んな人から批判を受けます。ですが、遊びたい盛りの子供が走り回ったり騒いだりしても怒られたり、マンションの掲示板にも「子供を遊ばせるな」とか「マンション内では静かに」などと注意されたりと子供には可哀想な時代になってしまいました。

そんな子供が「予想外にグズッている」「電車に乗っている時だけは静かにしていて欲しい」といった時に頼れるのは、やっぱり『スマホ』ですよね。

今回は、「子供にスマホを触らせない方がいいのか?」「スマホを触らせる影響は?」といった疑問を解決したいと思います。

「やめたい」と思いながら、しかたなくスマホ育児してますか?

パパママの中には、後ろめたさを感じながらスマホ育児をしている方も結構いらっしゃるのではないでしょうか?最近は、お出かけ時の電車内、飛行機内で幼い子供がスマホやタブレットで動画をみている風景をよく目にしますよね。

子供にスマホ画面を見せることについては否定的な意見が多く目に着きます。一方で、最近はcovid-19の影響で「ニューノーマル」への社会全体の転換があり、幼い頃からオンラインコミュニケーションスキルを身に付けておく大切さを提唱する意見も増えつつあるのが現状です。

スマホ育児をしている割合は?

スマホを自分の子に見せている親って、どのくらいの割合でいるんでしょうか?

ベネッセが乳幼児とスマホとのかかわりを調査した記録を見ると、スマホに接している子供の割合が2013年の53.1%から2017年には71.4%と大幅に増えている(「まったく見ない」以外の合計)のが分かります。これは2017年の統計ですから、今ではさらに増えている可能性が強いですね。


引用:ベネッセ教育総合研究所 乳幼児の親子のメディア調査

いつ、どういう時にスマホ育児をしているのか?

子育て中のパパママは、いつ、どんな時に子供にスマホを見せているんでしょうか?もう少しアンケートの結果をみてみましょう。


引用:ベネッセ教育総合研究所 乳幼児の親子のメディア調査

在宅ワーク、家事で手が離せない時はもちろん、外出先での移動中、外出先での待ち時間でスマホやタブレットを使っている光景がごく普通だということがアンケートからもわかります。

特に近年、公共の場で子供を静かにさせなくてはならないという周囲の変なプレッシャーは親にとって本当に辛いし泣きたくなるので、いつも持っているスマホは今や頼れる「ベビーシッター」でしょう。

なおみ
周囲の厳しい目線って、まるで悪いことをしている気になることってあるのよね。
けんじ
子供は突然、泣き出してしまうこともあるし、騒ぐのが当たり前なんだけどねぇ。周囲の目線を気にして、子供を叱るつけるのは嫌だよね。

待機児童問題や保育園予約の手間、自分の仕事を終えて帰宅した後は家事や子供の世話と、現代の働く若いカップルはやらなくてはならないことだらけです。少しでも毎日を楽にするため、スマホは「正しく」使いこなしたいですよね。何か良い方法がないでしょうか?

 

スマホ育児の悪い影響

けんじ
長時間スマホ画面を見ているのも、なんだか心配だよね?とはいえ、これを指摘されると親の方も耳が痛いんだけどさ。
なおみ
同じ姿勢を続けていたり画面を長い時間眺めていることが、子供の成長や健康にどんな影響があるのか見ていきましょう。

運動不足と睡眠不足

PCや家庭用ゲーム機を経て、タブレットやスマホなどのデジタルデバイスが登場するたびに様々な警鐘が鳴らされてきました。5歳以下の子供の身体活動・座位行動・睡眠の関係性を調査した2019年のWHO世界保健機構のガイドラインをみてみましょう。

New WHO guidelines on physical activity, sedentary behaviour and sleep for children under 5 years of age

Children under five must spend less time sitting watching screens, or restrained in prams and seats, get better quality sleep and have more time for active play if they are to grow up healthy, according to new guidelines issued by the World Health Organization (WHO).

(DeepL翻訳)5歳未満の子どもの身体活動、座位行動と睡眠に関するWHOの新ガイドライン
2019年4月24日 ニュースリリース ジュネーブ世界保健機関(WHO)が発表した新しいガイドラインによると、5歳未満の子どもが健康に育つためには、座って画面を見たり、乳母車や座席に座らせたりする時間を減らし、質の高い睡眠を取り、活発に遊ぶ時間を増やす必要があります。

引用:WHO   WHO世界保健機構 24 April 2019  5歳未満の子どもの身体活動、摂食行動、睡眠に関するWHOの新ガイドライン 

このガイドラインの中でWHOは子供が長時間同じ姿勢でいることの有害性について警告しています。TVを同じ姿勢で長時間見たり、子供を歩かせず抱っこひもやバギーに乗せたままにするなどして運動不足になってしまう子供について、健康上、知能発達上の遅れを懸念する調査結果が複数報告されている、という内容です。

脳への影響

スマホの頭脳への悪影響は親として一番心配な部分は脳への影響でしょう。

2018年、英国の医学雑誌THE LANCET Child and adolescent healthでは、子供の認知能力を向上させるためにスクリーンタイム(画面を眺めている時間のこと)を制限し、十分な睡眠時間を確保する重要性が指摘されています。

These findings highlight the importance of limiting recreational screen time and encouraging healthy sleep to improve cognition in children.

(翻訳)子供の認知力を向上させるためには、レクリエーションでのスクリーンを視聴する時間を制限し、健康的な睡眠を奨励することの重要性が強調されています。

引用:THE LANCET 米国の子供の24時間運動 行動とグローバル認知の関連性:横断的観察研究

視力への影響

幼い子供の目は繊細です。発達段階でしたら尚更、大事にしてあげたいですよね。

日本小児眼科学会ではこの春のcovid-19緊急事態宣言後に在宅時間が増加することを懸念してHPで、子供はデジタルデバイスから25cm以上離して見ること、30分に1回は視線を外して目を休めることを提唱しています。


引用:日本小児眼科学会HP ~緊急事態下のお子さんとご家族の方々へ

寄り目になったり物が二重に見える急性内斜視とスマホ視聴との関連性については、現在研究が進んでいるようです。子供の目に異変を感じたら放置せずに、眼科医の診察を受けることが大切でしょうね。

WHOの推奨は?

 

このような現状を受け、また近年デジタルデバイスなしでの生活が現実的ではなくなってきていることから、WHOは2019年に乳幼児の運動時間や睡眠、TV画面などのデバイス試聴時間をガイドラインで次のように定めました。このガイドラインの中では、乳幼児が周囲の人と近接なコミュニケーションをとる実体験の大切さも併せて強調されています。

年齢 運動時間 TV視聴時間 睡眠時間
1歳未満 30分以上 0分 14~17時間
1歳 180分以上 0分 11~14時間
2歳 180分以上 60分 11~14時間
3~4歳 180分以上(うち60分はしっかりした運動 60分 10~13時間

 

スマホで何を見せているのか?

子供たちはスマホやタブレット端末でどのようなコンテンツを見ているのでしょうか?ベネッセの調査を見てみましょう。


引用:ベネッセ教育総合研究所 乳幼児の親子のメディア調査

年代ごとに少しだけ掘り下げてみましょう。

乳児

乳児にはTV同様の使い方をして写真動画を見ている場合が多いようです。そのほか、音や音楽を「聴かせている」のも多いですね。

幼児

大きくなってくると、写真や動画を見るだけではなく自分で何かを撮影したり、肉親とTV電話やスカイプなどで話をしたり、youtube動画にあわせて踊るというような、一方通行ではなく双方向の交信がある使い方に徐々に発展しているようです。

小学生以上

写真やyoutubeだけではなく、ゲームをする割合が増加してきます。

 

スマホ育児のメリットと注意点

けんじ
スマホは生活に欠かせなくなってきたけど、注意しなくてはいけないポイントもあるよね。
なおみ
スマホの正しい使い方は、親が情報を集めて判断してあげないとね。

正しく使えばスマホは育児の味方になる!

「日本の現代社会は欧米と比べて子供にあまり優しくない」というのをよく耳にします。不妊治療やお産は自腹だし、待機児童問題はなかなか解消されず我が子を保育園に入れるのもひと苦労です。子供が幼い間、定期的に助産婦が家庭訪問する国もある欧米とはまだまだ格差がありますよね。

少子化の中で頑張って子育てしているのに「子供の声がうるさいから公園で遊ばせるな」とか「電車の中では何時間もじっとして黙っていろ」とか、親子連れは周囲の無理難題を聞かなくてはなりません。

そんな状況で子供がしばらくの間静かにさせておかなくてはならない時、スマホは頼れる味方になるのではないでしょうか。ただ、WHOのガイドラインでも出てきたように睡眠、運動などの時間はしっかり確保してスマホをやり過ぎないようにしたいですね。

スマホが子供に与える「良い影響」

子供の発達心理学が専門で親子間のコミュニケーションの大切さ」を力説している京都大学大学院文学研究科行動文化学准教授森口佑介准教授は自身のHPで『子供の映画視聴はTV視聴とあまり変わらぬ影響があるが、相互でやりとりをするコンテンツは子供に悪影響があるとは限らないのでは?』と記しています。

最近だと、現代の魔法使いと言われる筑波大学デジタルネイチャー開発研究センター所長落合陽一准教授が「自分の子供が産まれた早々からスマホを与えた」という話もあります。

昨年、息子が産まれて僕も親になりました。彼が誕生したその日に、専用のスマホをプレゼントしましたが、1才を過ぎた今では勝手に自撮りしています。今どきの1歳児はスマホで自撮りするんですよ。さすがに僕もビックリしましたね。
引用:Benesseたまひよ 現代の魔法使い落合陽一「これからは尖った人間が生き残る」

森口祐介准教授によると、スマホの脳への影響は具体的には証明されていないものの、視聴コンテンツの内容によって影響が変わってくると推測されると述べています。

 

動画視聴が悪いことのように聞こえますが,影響自体はテレビ視聴とあまり変わりません。スマートフォンの場合,いつでもどこでも見せられる点が違うので,テレビと同様に,必要なときに必要なものだけ見せて,長時間視聴は控えるというのが大事だと思われます。

親も長時間使用は控えたほうがよさそうです(耳が痛いですが)。スマホを使っていて他の人とコミュニケーションしないことをTechnoferenceというそうですが,特に母親が極めてTechnoference傾向だと,子どもの問題行動が増えるそうです。もちろん母親が悪いのではなく,育児を担う時間が母親のほうが長いためです。

長時間使用の悪影響は,やはり視力(両眼視),睡眠,コミュニケーション欠如等々になると思います。

まとめると,当たり前の結論になりますが,
① 長時間使用は色々と悪影響
② テレビ電話や相互やりとりコンテンツはポジティブかもしれない
③ 動画視聴はテレビと同じような影響がある
④ でも研究は少ないので,今後これらの考えは変わりうる

引用:京都大学森口研究室 森口佑介ブログ スマホ育児

長時間使用すると、やはり視力(両眼視)、睡眠、コミュニケーション欠如などの悪影響もでてくると考えられているようですが、親も子供も使い方によってはプラスの面も大きそうですね。

スマホなどのデジタルデバイスが子供の成長にどのような影響を与えるのかは、専門家の間でも議論中でいまだ解明途上のようです。現時点で解っているのは、デバイスを使うコンテンツの性格が一方的か双方向かによって子供への影響が変わってくるということまででしょうか。

スマホ育児で気を付けること、やめたいこと

とはいえ子供が映像画面を長時間視聴するのは、健康面で様々な問題が出現します。

ですから、「ちゃんとスマホから目を離して使用する」「睡眠と運動を十分にさせた上でスマホを手渡す」というような管理は必要でしょう。特に子供の場合、自分で時間を管理をするのは難しいでしょうから、親が時間を管理して、自らも適切な使い方の手本を見せること(これがいちばん大変かも!?)で、健康的で有用な使い方を学んでいけたら良いですね。

まとめ

  • スマホを使う前に、会話したり一緒に遊んだりして親子間のコミュニケーションをしっかり取る
  • 睡眠、運動を最優先にして、スマホを使うのはその次
  • 子供に視力などの症状が現れたら、すぐに医師に相談しよう。

スマホは急速に広まりました。もはやスマホなしの社会に後戻りをすることはできないでしょう。スマホは操作性が良く、乳幼児でも簡単に使える良さがあります。未知の可能性を秘めたツールであることは間違い無いでしょう。

「子供にスマホを触らせるな」というのは、現実味がない考えかも知れません。目の前で親が使っているのですからいくら「使うな」と子供に言っても、説得力がありませんよね。であれば、親が考えられる限りの対策や適切な付き合い方を考えてデメリットを出来る限り小さく、メリットを大きくしてあげるよう我が子を導くのが解決策なのかもしれませんね。

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