ふかふかの布団に包まれて眠るのって、幸せですよね。ふかふかの布団は至福の睡眠に欠かせませんが、ちゃんとケアしていますか?しばらく洗っていないという人もいらっしゃるのではないでしょうか。
布団を洗うにはいくつか選択肢があります。クリーニングに出す、自宅で洗濯する、コインランドリーで洗濯するなど。クリーニングに出すのは、家族全員分ということを考えると高いし、自宅で洗濯するのもちょっと面倒。
そんなとき、コインランドリーで布団を洗濯することができれば、手軽でいいですよね。でも、洗濯して「もし失敗してしまったら」と考えると、怖いのも事実です。布団は安い買い物ではないですし、安易に丸洗いするのも心配・・・でも気持ちいい布団で眠りたい!というのが正直なところ。
そんなあなた、布団は素材と洗濯方法に気をつければコインランドリーでの丸洗いも簡単です。ただし、失敗するリスクがないとは言い切れませんので、いくつかのポイントに注意して洗濯してくださいね。
目次
洗える布団と洗えない布団
まずはあなたが持っている布団がコインランドリーで丸洗いできるかどうか確認しましょう。チェックポイントは以下の3つです。
- 洗濯タグを見て、水洗い可、乾燥機可かをチェック
- 素材をチェック
- キルティングがあるかチェック
洗濯タグをチェック
コインランドリーは水洗いなので、布団に水洗い不可のマークがついていたら洗濯できません。洗濯機での洗濯可のマークでしたら、コインランドリーで洗うことができます。手洗い可のマークの場合、コインランドリーの手洗いコースでも可能ですが、家で手洗いをする方が無難です。
洗濯機での洗濯可 | 手洗い洗濯可 | 家庭での洗濯禁止 | |
新表示 |
|||
旧表示 |
乾燥機にもかけられるかチェックしておきましょう。コインランドリーの乾燥機は、約85℃まで上がります。コインランドリーによっては、低温、中温、高温と選べるものもありますので、持っている布団の洗濯表示を確認してみてください。
旧表示では乾燥機についての洗濯表示はありませんが、新表示のものは乾燥機の可・不可が載っていますよ。
タンブル乾燥とは、「衣類を熱と共に回転させながら乾燥させること」です。まさにコインランドリーの乾燥方法ですね。布団の取り扱いについての注意書きに、「タンブラー乾燥はお避け下さい」など文章で書いてある場合もあるので、注意書きもしっかり読んでおきましょう。
高温のタンブル乾燥ができる | 低温のタンブル乾燥ができる | タンブル乾燥はできない |
素材をチェック
コインランドリーで洗える素材と、そうでない素材があります。間違えて洗濯してしまうと取り返しのつかないことになってしまうので、要チェックです。
コインランドリーで洗濯できる素材
- 羽毛
- ポリエステル
これらの素材でできた布団は洗濯タグでもだいたいのものが「洗濯可」になっていると思います。
コインランドリーで洗濯できない素材
- 木綿
中に木綿わたがつめてある、旅館などで使われる和布団。コインランドリーで洗濯すると、平たく詰まっていた中のわたがちぎれてぐちゃぐちゃになり、形が崩れてしまう心配があります。また木綿わたが持つ油分がなくなってしまい、脱脂綿のように固くなってしまいます。 - 真綿(絹)
蚕繭を薄く引き伸ばしたものが詰められた布団。デリケートな天然繊維なので、専門のクリーニング屋さんに頼むのが安心です。 - 羊毛(ウール)
同じくデリケートな天然素材です。また、強い摩擦と熱によって縮む可能性もあります。 - ウレタン
低反発枕や低反発マットレスに使われる素材ですが、水洗いできません。間違ってコインランドリーに入れてしまうと、ドラムの中でよれてしまう恐れがあります。
キルティングがあるかチェック
水洗い可、乾燥可の素材であり、さらにキルティングがある布団は洗濯OKです。
キルティングがあることによって、中の羽毛やポリエステルのわたが偏ることを防ぐことができます。失敗せずに布団を洗濯できるかどうかは、中の詰め物の状態を保つことができるかにかかっています。キルティングがないと、布団の中身が偏ってしまい、元の戻すのが大変です。修復できなくなってしまう場合もあります。
見た目はキルティングがあるように見えても、表面だけのキルティングで、中まで縫っていないものもありますのでよく確認する必要があります。また、糸で縫ったキルティングでなく、接着剤を使ったノンキルトタイプのものも注意です。
キルティングがない布団の場合、布団を紐でしばって洗濯する方法もあります。後で詳しく書きますので、最後までご覧くださいね。
そのほかの注意点
表面の生地(側生地)にほころびがないかチェック
中に羽毛や綿が詰めてある布団の場合、表面の生地が劣化していると、コインランドリーのドラムの大きな動きによって破れ、羽毛や中の綿が飛び出てしまう可能性があります。羽毛は小さな穴からも飛び出てきますので、表面の生地のほころびがないかチェックしましょう。
敷布団はコインランドリーでの洗濯は難しい
敷布団に多い素材は、木綿、羊毛、真綿、ウレタン、キャメル(らくだの毛)などですが、どれもコインランドリーでの洗濯は不向きです。また層布団といって、ウレタンや木綿など、違う素材を重ねて層にしているタイプの布団も敷布団に多いですが、コインランドリーの洗濯でよれたりねじれたりして層が崩れ、使い物にならなくなってしまう恐れがあります。
そうなると、敷布団はほとんど洗えないと思った方が良いかもしれません。リスクが大きいので、無理せず専門クリーニングに任せましょう。薄くてキルティングがあり、水洗い可の洗濯表示がついているものは洗濯できますが、ほとんどの敷布団はコインランドリーでの丸洗いは難しいと思います。
毛布ならコインランドリーで洗えるものが多い
毛布は洗濯できるものが多いです。一枚の布地なので、型崩れすることが少ないからです。ウールやシルクなと、デリケートな天然素材の場合は洗濯することができないものもありますが、綿毛布や化繊毛布などは水洗い可です。
布団:布地を袋状に縫い合わせ、中に綿、羽毛などをいれた寝具
毛布:綿糸や羊毛などを厚く織った後、起毛などの処理をした毛織物
コインランドリーで布団を丸洗いする方法
では、あなたの布団が洗濯可であることを確認したら早速コインランドリーで洗濯してみましょう。
洗う前に布団を紐でしばる
キルティングがある布団の場合は必要ありませんが、キルティングがない布団は、コインランドリーに入れる前にくるくる丸めて紐でしばります。中の詰め物が偏るのを防ぐためです。
使用する紐は、濡れてもゆるみにくく、熱にも強い麻の紐がおすすめです。長さが足りれば、着物を着つけるときに使う腰ひもでも代用できます。ビニールひもでも大丈夫だった、という声もありましたが、乾燥のときの熱に耐えられるか微妙なので、自己責任でお願いします。
布団を長い面でくるくる丸め、6か所くらいひもでしばります。ふんわりしばるのではなく、自分でキルティングを作るイメージでギュッとしばりましょう。
コインランドリーで洗う手順
- 洗濯槽に布団を入れる
布団が洗濯槽の8割くらいになるようなサイズを選びましょう。ギュウギュウに押し込むと布団を傷めてしまいますし、十分に汚れが落ちないことがあります。 - 指定された金額を入れる
コインランドリーは、カードが使えるところもありますが、小銭しか使えないところもあります。念のため、100円玉を多めに用意しましょう。 - おしゃれ着用中性洗剤を使う
コインランドリーで洗剤が自動投入される場合は不要ですが、自分で洗剤を持ち込むタイプの場合はおしゃれ着用の中性洗剤を使用しましょう。 - 乾燥させる
乾燥時間の目安は、羽毛布団だと60分です。コツは、布団が乾燥機の3割くらいになるようにするとよく乾きますよ。乾燥が終わってもまだ湿っているようなら、10分ずつ追加で乾燥機にかけたり、家でしばらく干しておくのもいいでしょう。
コインランドリーで布団を丸洗いするメリットとデメリット
コインランドリーで布団を洗うのは、お手軽そうでなかなか難しそうに見えるかもしれませんが、メリットもたくさんありますよね。コインランドリーで布団を洗濯するメリットとデメリットはどんなものがあるのでしょうか。
コインランドリーで洗うメリット
料金が安い
洗濯にかかる料金は、クリーニングに比べると圧倒的に安くおさえられます。
コインランドリーで羽毛布団1枚を洗うとすると、洗濯で1,000円、乾燥で1,000円と考えると、2,000円です。
クリーニングの料金はというと、私の近所のクリーニング店では、羽毛布団シングル一枚4,000~ 6,000円くらいでした。これも素材やサイズにもよって変わってきます。それを家族全員分となると、かなりの出費です。コインランドリーだとお財布に優しいですね。
その日のうちに仕上がる
布団をクリーニングに出すと、仕上がりまで2~3週間かかります。シーズンの終わりにクリーニングに出すのなら時間がかかっても大丈夫ですが、「汚してしまったから洗いたいけれど今日も使う」なんてとき困りますよね。コインランドリーで洗濯すれば1日で終わります。
天気は関係ない
自宅で洗濯するときには、その日の天気にも左右されますよね。布団は中までしっかり乾くまでに数日かかります。天気が良い日が続けばいいですが、そううまくいかないときもあります。コインランドリーなら乾燥までしっかりできるので便利です。
ダニ対策にもなる
ダニは恐るべき生命力を持っており、水に長時間浸かっても、強風にあおられても、紫外線をあてられても死にません。唯一の弱点は、熱です。ダニは50℃の熱で20~30分、60℃の熱だと一瞬で死滅するんだそうです。コインランドリーの熱風で乾かせば、ダニを死滅させることができます。
ちなみに、死滅したダニの死骸やフンもアレルギーのもとになりますので、コインランドリーで乾燥した後、掃除機をかけるのがいいですよ。
コインランドリーで洗うデメリット
布団の持ち運びが大変
当たり前ですが、コインランドリーまで布団を運ばなくてはいけません。自動車があればいいですが、そうでない場合は大変です。また複数枚持って行くとなると重労働ですね。
失敗する可能性がある
コインランドリーで布団を洗濯するのは、最終的に自己責任になります。どんなに注意しても、失敗してしまう可能性がないとは言い切れません。どうしても失敗したくない場合は、やはりクリーニング店にお願いするのがよいでしょう。
コインランドリーがきれいなのか心配
コインランドリーはいろいろな人が利用します。中には、ペットが粗相をしたものや吐しゃ物がついたものを自宅で洗濯するのがいやだからコインランドリーに持って行く、という人も・・・。無料の洗濯槽クリーニングのサービスがついているコインランドリーがほとんどだと思いますが、気になる人は避けた方がいいかもしれません。
中まで完全にきれいにならないものもある
キルティングがない布団を洗うときに、丸めてひもでしばる方法をお伝えしましたが、この方法だと、丸めた内側の汚れはどうしても落ちにくいです。
布団の洗濯頻度
布団を長持ちさせるには、どのくらいの頻度で洗濯するのがよいのでしょうか。
これに関してはいろいろな意見がありますが、年に1回、シーズンの終わりに洗濯すると、次回出すときに気持ちよく使えます。あまり洗濯しすぎると布団が劣化してしまうので、布団カバーをこまめに洗濯していたり、天日干しや布団乾燥機で日頃からお手入れできている場合は2、3年に1回でも大丈夫です。
日頃のお手入れ
布団をできるだけ清潔に保つためには、日頃からケアをしましょう。布団を丸洗いする頻度も減らせますし、長持ちさせることができますよ。
布団カバーをつける
布団カバーをつけて使用すると、身体から出るアカなどの汚れを布団の奥まで入り込ませずに使用することができます。布団を丸洗いするのは大変ですが、布団カバーなら自宅でも洗濯できますね。布団カバーはこまめに洗濯しましょう。
天日干しする
布団の湿気をとるために、布団を干すのも大切です。月に1~2回は天日干しをするといいですよ。このときパンパン叩くと表面の生地や中のわたを傷めてしまうので注意。片面1~2時間ずつくらい干し、表面のホコリを軽く払ってからしまいましょう。
毎日のお手入れとして、朝起きたらしばらく窓をあけて寝室の空気を入れ替え、布団に残っている水分をとばすのもいいですね。
まとめ
- 洗濯表示、素材、キルティングの有無をチェックして、洗えるかどうか判断する
- キルティングのない布団はしばる
- コインランドリーの洗濯槽には8割までに収める
- 乾燥機には3割までに収める
- 日頃からこまめに天日干しなど手入れをする
布団の丸洗いというと、なんだか身構えてしまいますが、いくつかのポイントに気をつければ洗濯できますよ。人生の3分の1は睡眠時間だといいます。ふかふかの布団で、心地よい睡眠をとりたいですね。